貴方を見留めた私の頰が火照り 微笑んだ貴方の瞳が蕩ける 私の差し出した右の手を 貴方の右の手が掬い上げる この、途切れの予感など微塵もない この、明快な恋が 桜色の指先へ触れる 薄く形の良い唇から 私の中へと流れ込む そうして蕩けた私の唇が 貴方の中へ流し込む この、明快な恋に もう蕩けるところのない貴方が もう蕩けるところのない私を抱き寄せる そこから 境界が消え失せることを 夢見る額が擦り合う