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オオカミくんはピアニスト

散らばったピックを
適当に選び、
革のストラップを
肩にかける
薄暗い部屋の中で
響くベースの音
アンプリファーは消して
生音で遊ぶ

ざわめく街並み
横目で流して
電気をつけないまま
夕方のチャイム


笑えない日々に少し
アクセント加えるなら
僕は自由なベーシスト
誰も知らないな。


ボロボロのピックを
ピックガードに差し込み
革のストラップを
また肩にかける
夜は曲を作る
薄いカーテンの中
独り歌詞を書く
鼻歌のメロディ

静けさを食べる
巡回車のサイレン
電気もつけないまま
月だけは僕を照らす


笑えない日々に少し
アクセント加えるなら
僕は孤独なベーシスト
誰も知らないな。


オオカミくんはピアニスト
誰もが恐れるけど
美しいメロディの持ち主
僕はオオカミくん

オオカミくんはピアニスト
誰かのために弾くけど
僕は私欲を肥やすため
今日もベースを弾く

オオカミくんはピアニスト
みんなが恐れているけど

オオカミくんはピアニスト
手紙はいつまでも捨てない

僕はオオカミくんで
僕のためにベースを弾く
過去の僕からの
手紙はいつまでも捨てない


散らばったピックを
適当に選び、
革のストラップを
肩にかける
薄暗い部屋の中で
響くベースの音
アンプリファーは消して
生音で遊ぶ

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