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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 番外編 スプリングミーティング ①

春、暖かい時期。
気候がぽかぽかしてくると、不思議と外で遊びたくなるものだ。
ここ暫く、おれは外で友達と遊んでいる事がすっかり増えた。
クラス替えをして仲の良い奴が増えたからかもしれないが、ここ最近の気候もあるのかもしれない。
平日はもちろんの事、休日も友達と外出している事が多かった。
…と言っても、行き先はいつもショッピングモールである。
何せこの街は微妙に田舎なのだ。
遊べる場所が限られている。
だからいつも行き先がショッピングモールか寿々谷公園になってしまうのだ。
でも仲の良い友達と遊ぶのは楽しいから、それでも良かった。
そういう訳で、今日もおれはショッピングモールで友達たちと遊んでいた。
いつも通りゲームセンターやフードコートで駄弁る。
いつもと変わらない、おれ達の日常だ。
「なぁ、ちょっとジュース買いに行こうぜ」
ふとゲームセンターで遊んでいるおれが提案すると、仲間達もそうだなとうなずく。
「じゃ、行こーぜ」
おれがそう言うと、おれ達はゲームセンター近くの自販機へと向かった。
そこには既に何人か人が並んでいる。