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無銘造物再誕 Act 11

「だぁれ?」
青髪のコドモはその質問にふふふと笑ってから答える。
「私はピスケス」
通りすがりの人工精霊よと名乗った相手に、金髪のコドモは不思議そうな顔をする。
「ぴすけす⁇」
「そうよ」
“お母様”に付けてもらったのとピスケスは続ける。
「あなたは?」
ピスケスに聞かれて、金髪のコドモはボク?と自らを指さす。
「ボクまだ名前付けてもらってないよ」
その返答にピスケスはあらと驚く。
「まだ名前を付けてもらってないの?」
「うん」
寧依があとでって言うからと金髪のコドモが言うと、そうなのとピスケスは返す。
「ヒドいものねぇ」
せっかく自分が作った人工精霊に名前を付けないなんて、とピスケスは口に手を当てた。
「…ねぇピスケス」
不意に金髪のコドモが話しかけてきたので、ピスケスは相手の方を見やる。
金髪のコドモはそのまま続けた。