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Tell us terrible Terrors:死にゆくお前に中指を! その①

駅前のゲームセンターからほくほく顔で出てきた女性が一人。所謂“地雷系”と呼ばれる出で立ちで、クレーンゲームで勝ち取ったのであろう巨大なクマのぬいぐるみを抱える姿は可愛らしいとさえ評されよう。そんな彼女の前に立ち塞がるのは、黒服姿の青年。
「……こんな所で何をしている?」
「あ? 見りゃ分かんでしょ、今日発売の『ててまるくん』巨大ぬいぐるみ取ってたのよ。500円で取れたんだかんね。あたし天才」
「……問い直そうか。『業務時間中に』『ゲームセンターで』何をしている?」
「……サボり?」
男は溜め息を吐き、口調に苛立ちを隠すことなく続けた。
「ふざけてんの?」
「うるっせェなァ~~~! 別に良いだろうがよどうせ時間は腐るほどあんだからァ~!」
「腐るほどは無ぇわ! 猶予がどれだけあるかも分かんねえんだぞ!」
「お前こそ業務絡みの内容不用意にくっちゃべてんじゃねェよクソガキがよォ~!」
「この程度で規定に引っかかるかよバーカ! テメェの勤務態度の方が万倍引っかかるわボケが!」
女性は答えず、手にしていた『ててまるくん』を青年に叩き付けた。
「あーやめやめ! お前と話すと喧嘩しか起きねェ!」
「そっちが真面目にやってりゃ起きるはずの無い喧嘩なんだよなぁ!」
「るっせ、先輩サマに説教なんざ1年早いんだよォ」
女性は肩にかけていたポシェットから通信インカムを取り出し、耳に装着した。
「あたしはあたしのペースでやっから良いんだよ別に。どーせお上は全部現場に任せるっきゃ無ぇんだからァ……」
二人は駅前のコインロッカーにぬいぐるみを押し込むと、その場を後にした。