表示件数
0

ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 25.ヴァンピレス ㊷

「…だからあなたは、わたしを味方に引き入れようとしたんじゃないの?」
わたしがかがみ込んで聞くと、ヴァンピレスは泣き腫らした目でわたしを見た。
「…どう、して」
ヴァンピレスはかすれる声で呟くが、わたしは情報屋から聞いたの、と微笑む。
「あなたが寂しそうにしている、って」
わたしを利用する目的は建前で、本当は友達が欲しかったんでしょ?とわたしがヴァンピレスの目を覗き込んだ。
ヴァンピレスは目を見開く。
「誰もあなたを受け入れてくれないのなら、わたしがあなたを受け入れるよ」
…もちろん、他の人の記憶や異能力を奪ったりしなければの話だけどね、とわたしは彼女に笑いかけた。
「あなたに幸せな”過去”がなければ、これから作ればいい」
わたしも、手伝うからとわたしは立ち上がって彼女に手を差し伸べる。
ヴァンピレスは、そんなの…と言いかけるが、ここでわたしの後ろから、ねぇと逢賀さんが声をかけた。