戻れぬ過去を指でなぞることが 大人になることの証なら もう二度とそんなことしないように きつくきつく縛り付けて
手を伸ばしても触れられない距離は 伸ばしても良いと知った 手を伸ばしたら触れられる距離は 決して伸ばしてはいけないと知った 私は大人だから 今日も手を伸ばさない
相変わらずねって笑って 少し馬鹿にしたような声で
泣き尽くしたら出ないと聞いていたのに やっぱり出てきてしまうのか 泣き尽くしたら海に帰ると聞いていたのに やっぱり私に帰ってきてしまうのか もういっそのこと 私が水になれないものか
眠りながらいってしまうくらいなら 初めから私だけ見てよ
あなたがいないと生きられないなんて そんな訳ないけれど もし誰かと共に生きることが許されるのなら あなた以外に思いつかない
あなたが楽しそうにしている姿に とても目も当てられないけれど もっと生傷を抉ってほしい 今はまだこの傷を癒したくないの
きみとの日々は、いくつあっても足りなくて
一徹の身であなたを想った あなたは私に伝えてきた 聞こえない聞き取れないフリしてた 備え付きの想いは解くことできず 今できることを思うよりも 今やりたいこと思うほうが 実のある日々を送れるけれど 私はまた同じように あなたを思うのでしょう
しゃぼん玉に燥ぐ少年を横目に 私は自然と大人のフリをしていた 気づいたとき、少し恥ずかしくて もっともっと大人のフリをした 私は子どもだから
人を愛するということは その人の歩む道を守ることだ
誰かに見てほしかったわけじゃない 誰かに認めてほしかったわけじゃない ただ私は、私でいることを認めてほしかった
四つ折りにした淡い想いは 誰に気づかれることもなく ヒラヒラと風に舞い あなたにとっての明日が 普通のものであるように 私にとっての明日は、少し特別
キミが目を覚ましたら 欠伸よりも長いキスをしようよ
強さと弱さを天秤にかけたら きっとあなたは強さに傾くだろう そんなあなただから守りたいんだよ
偽りの関係の中で生まれた愛までも 偽物なのでしょうか
しっかり枠に覆われた自由帳に 私の思う自由を描いてみるけど 私のなかの自由なんて 私が思うほど奇抜じゃない
これみよがしにアイコンなんて変えちゃって そんな顔もするんだぁなんて だっさい自分と今日もおやすみ
私が100のものを与えたとしても あなたはあの子の1を欲しがるし 私があの子の1を真似してみても あなたはあの子の0がいいと言う 私があの子に生まれ変わっても あなたは私に来ないから あなたなんか嫌い うそだけど
今まで幾度となく握ってきた手に 小っ恥ずかしいものをはめると いつもより小さく見えて 思わずキミを抱き寄せた
伏し目がちに塗る口紅は 当然はみ出すことも無く まだ子どもだとたかを括っていた私は 少しだけ恥ずかしくなった
君はいつも本を読んでいた 乱暴に扱うその辺の男の子とはちょっと違って 体の芯から指先までに通る神経を 1枚1枚にのせるように。 その瞬間私は少しだけ本が嫌いになった
どこにしまったか忘れていた折りたたみ傘を引っ張り出した。 あの日あなたが貸してくれた可愛げのない傘。 本当は嘘ついてた。 いつもちょっとだけ左肩濡れてたの。
ミニスカートとか好きじゃないって言ってたじゃん。ばか。
喉の奥に差し込んだ痛みは あなたが私に吐くはずだった溜息 全て飲み込んだら、また、戻れるよね
逸る鼓動と不規則な呼吸を飲み込み はねた前髪は手で押さえつける 珍しくアイロンなんかかけたもんだから時間が無くて、お気に入りの靴は履いてこれなかったけど うまく言えないかもしれないけど 聞いてほしいことがあるの あのね、
あと一回瞬きをしたら 零れ落ちてしまうから 持ち前の面の皮の厚さで 無理矢理私を抱き寄せて 今日だけは許してあげる
イヤホンからコードを無くした人を 私はすごくおこりたいんだ 女の子の頑張りかたを 絶対知らないんだ
どこか浮き足立つ思いを隠して なんでもない顔をして歩いていく 久しぶりに会えると微笑む あなたはとても可愛くて いつの私も、あなたの一番の親友。 今日の私は、あなたの彼女の親友。
君のイヤホンから漏れていた音楽は 正直私の好みじゃないけれど 気づいたら口ずさんでたよ