かりかりやどかり そとの世界はこわそうだ サザエのからがいい感じ だれにも自慢はしたくない フジツボにだって、カメノテにだって おしえない たまにおいしい、お魚たべて 大きくなれたら お引っ越し
サギが目ぇ光らせる ぎらぎら 君はブラックチョコ 食べる、もきもき 苦くないからって全部たべないで 半分はこの川を下るイカダにするから ごみはきっと きっと持って帰ろうね
春が一駅先まで来たらしいから ポケットにインスタントカメラをしのばせて、学校に行こう
日が落ちるのが少しおそくなって 君といられる時間がちょっぴり増えたね 腐った林檎はすてて べに桜のスティションへいこう ほらもう誰にも言い訳しないでさ 曖昧になったタマシイの影を そおうと そっと掬うのだ
長いいのちの後遺症で、いつも伏し目がちな君を前にして僕は。薄氷みたいな爪に引っ掛かった、やたらマルやらバツやらが付いた答案用紙を無理にうばいとって、全部サンカクに書き換えることはできない。ずーっと続くハルの散歩道、どんなときも流れる陽気な唄、朝焼けの投影機。宇宙の錬金術師じゃないから、そんなものは造れない。 わからない わからない 今日も気が付けば下を向いてスノードームを掻き回し、こんくりに叩きつけられないでいる
今日ばっかりは行ってみよう 濃緑のふろしきにお月さまの愚痴を隠して 千の山につま先を引っかけても どこからかチョロチョロとながれる 水の音をたどって 後はなにも見なくても聴かなくてもいいから
ふぉろろ ふぉろろ かすかにお辞儀コウメお嬢 ふぉろろ ふぉろろ お早う御座います ふぉろろふぉろろ 空はすっとぼけて ふぉろろ ふぉろろ いい塩梅ですね
がんばらなきゃ って思うたびに 道が見えなくなる気がしていたの ひと休みしたい、なんて ふりだしに戻る魔法の呪文だって だれに言われたわけでも ないのにね 笑えなくても泣かないよ 泣きたくても笑わないよ じぶんの足跡が見えなくなっても 心臓はとまっていないから 大丈夫だって うたってくれて ありがとう
あなたの目から一滴の希望が垂れて わたしの夜をかき混ぜる マーブル模様の夢だけど ジョンレノンの歌声が熱を持つ 止まって欲しくないレコードの回転 マボロシ、マボロシ、マボロシ
タマシイの抜けたからだを 背負いながら歩く砂漠 くぅおー、ぐぅおーと叫ぶ音は 蒼い月が落つる音か 気まぐれに遠くから呼ぶ 生ぬるい南風 耳のうぶげに そっと口づけ すすの髪に七つのひかり 白磁のほほに野のいちご ずっと命の扉を さがしている