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仲間

さっき投稿した「昔のこと」の続きです。
成長するにつれて、僕は大勢の人前で話すのが苦手になった。中学に入ってからそれはさらにひどくなり、人と話すことも苦手になってしまった。笑われるかもしれない。馬鹿にされるかもしれない。話そうとするたびに、そんな恐怖に襲われる。例えそれが、信頼している部活の仲間の前でも。話してる途中に何を話しているかわからなくなって、気持ち悪いというか、くらくらするというか、何といえばいいのかわからない不快感に襲われることもある。ひどいときは、話す前から涙目になることもある。直したいのに、まったくよくならない。
そんな僕だが、何の因果かみんなをまとめるリーダー的役割になることが多かった。そして今も、部長としてみんなをまとめている。中学の時はそれが苦痛だった。高校に入ってからはだいぶよくなったが、それでも苦しい。でも部活のみんなの前だと、その苦しみが軽くなる。
仲間はこんな情けない僕のことを信じてくれている。時々ふざけたりすることもあるけど、みんな素直で優しい。そして何より、頑張ってくれる。無茶な指示を出しても、できる限りの努力をしてくれる。僕を信じてくれなければ、こんなことはしないだろう。そして僕も、そんな仲間たちが大好きだ。仲間たちが大好きだから、僕の苦しみが軽くなるのではないのだろうか。そして、部長として頑張ることができるのではないのだろうか。そんなことを思った。
来週からまた部活が始まる。これからも、仲間との絆を胸に、頑張っていこうと思った。