旅の途中
私は今、旅の途中。
別れ道に出会うと、正解がわからなくて間違った道に進んでしまう。
坂道に出会うと、力尽きるのが怖くてのぼることもできない。
目的地がどこかわからなくて、進むことすら出来なくなる。
私は旅の途中、君に出会った。
君は、目的地もわからないのに、ただ前へ進んでいた。
私は旅の途中、君に聞いた。
「あなたはなんのために歩いているの?」
君は旅の途中、私に言った。
「歩いていると、悲しいこともたくさんある。
でも、それと同じだけ喜びや幸せにも出会えるんだよ。」と。
ひょっとすると、進むのはそれほど怖いことではないのかもしれない。
もしかしたら、道に迷うのを恐れて立ち止まっている方が怖いのかもしれない。
私は今、旅の途中。
君も今、旅の途中。
私たちはこれからも、旅の途中。
いつまでも、いつまでも、前へ進むことが出来る。