君は前、別の女の子に告白する時に 月が綺麗ですね って言ったんでしょ。 知ってるんだよ。 親友に教えてもらったからね。 その答えがYESだったら 私 死んでもいいわ って言うんでしょ。 でも告白した女の子に ごめんなさい って言われたんでしょ。 だから今度はぼくに 月が綺麗ですね って言ってよ。 そしたらぼくは 私 死んでもいいわ って答えるから。
今日、久しぶりに君と話した。 「クリスマスは、いちゃいちゃするつもりはない!」 って強気な君。 「でも、そういう人ができたら分かんないよ?」 って言っといた。 そういう人がもしぼくだったら 君の考えは変わるかな。
いつもない寝癖がついてて 直す気力もなくて 「きついから帰る。」って言って 二限目が始まる前に帰っていった。 そんな君をはじめてみた。 きっと風邪なんだろう。 どうせなら君じゃなくて ぼくだったらよかったのに。 君の風邪の辛さをぼくに移してくれればよかったのに。
例えるなら 君の好きな人が毒林檎に犯された白雪姫。 君が王子様。 ぼくは七人の小人の一人。 白雪姫の目を覚まさせるために キスをしようと顔を近づける。 林檎のように赤い唇に 桃のように柔らかい唇が 重なりそうになる。 ぼくは呆然とながめる。 他の小人は祈ってる。 祈ることが出来ないぼく。 どうせなら止めに行きたい。 もう無理だって 手遅れだって それがもし ぼくが 白雪姫だったら 君はぼくの目を覚まさせてくれるかな。 もし ぼくが 君の 好きな人だったらいいな。
今日の寒さはきっと 人恋しいぼくの気持ち。
あめみたいに じゅんすいで きれいなひとみだったら せかいはうつくしくみえるんだろうね。
休み時間。 みんな思い思いに話してる。 ぼくはお昼寝。 うそ。 タヌキ寝入り。 遠くで話す君の話し声を聞いてる。 その少し低い声が好きで。 一人でにやけてしまうわけで。 そんなこと君がもし知ってたら。 ぼくはきっと 心肺停止して 君の声でまた目覚めるんだろうな。
寒かった今日。 君は、制服の中に着てるセーターの袖を伸ばす君。 萌袖というやつ。 心臓が 血管が破裂しそうで ぼくの血の色で君が染まったり。 しないか。
友達のあの子はいつも君と話ができるのに。 ぼくは、前より君と話が出来なくなっていった。 ぐるぐるする。 君と話したいのに。 こうして、ぼくは、君に話しかけないまま。 海の深い深い奥底に沈んでいく。 君にも、誰にも見つからないくらい。 暗い暗い奥底深くまで。
最近君と話せてない。 話ができない。 何でだろう。なんか、距離が遠いからかな。 君と話したいのに。 何かがぼくをせき止める。 ぼくが? それとも 君が?