かき氷のシロップみたいな青が広がる空は ぼやけていたわたしのせかいを壊そうとする 一直線にその青がわたしのせかいを突き抜けて ガラスが割れたように粉々にするの 道端に散らばったそのガラスを避けるように 沢山の人が道に溢れ出す その欠片が刺さらないように わたしのせかいが広がらないように わたしのせかいが消えたら わたしには何が残るのだろう わたしには何があるのだろう
蝉の声が鳴り響く夜 ベランダに出て風を感じる 少し乾いた風だった イヤホンを差そうとした手を止める 現実との違いを思い知らせるのは 夏の夜のせいかもしれない ふと口をついて出たため息は 蝉の声に掻き消された
耳から頭を通って こえがわたしを包んでく。 時計は深夜1時。 近くにあった板チョコを半分に割って 口に放り込む。 あまさが口を包んでく。 時計は深夜1時半。 ながいながい夜の旅。 わたしは夜の旅人だ。 時計は1:30から動かない。
大丈夫じゃないときは、 大丈夫とか 言ったらダメだよ