大人になってから感じる3.11
あの日。天気、気温、友達の話、迎えに来た親の服、ご近所さんの声、テレビで流れた映像。全部覚えてる。
9年経っても、何一つ欠けることなく。
10歳の時だから、事の重大さに気づけていなかった。
でも、親に「出身を隠しなさい」と言われた時は動揺した。なぜなら、福島出身だというと「放射能がうつる」と言われていたからだ。もちろんそんなのは嘘だけど。
目に見えないものへの恐怖は誰にでもあるから仕方がないと思う。でも、10歳の時はただ傷ついていた。自分のルーツを捨てるのってすごく勇気のいる事だから。
今。小さな地震でもフラッシュバックする。一人暮らし。何よりも私を優先して駆け付けてくれた母はいない。ボロボロになりながらも町の安全を守った父はいない。でも、この歌詞に救われている。
「ひとりぼっちでも孤独とは違うよ、同じ空を見てる」
空はつながっている。福島の空ともつながっている。
相変わらずトラウマはあるし、心無い言葉に傷つくけど、生きていく。同じ空の下で。
福島で生まて良かったって胸張れるように頑張ることが自分の心を修復する一番の方法だと思う。
もう前進しかしてないよ!