儚げで、それでいて色濃くて 目を離すとどこにいたかわからないんだけど 残像だけはいつまでも消えてくれなくて 手を離すと何処かに行ってしまいそうで そっと手を引き彼女の全てを 彼女の全てを抱きしめた
「あれ?なんで傘ささないの?」 「だって俺はいい男だからさ。」
頑丈な大きな高い壁も 数トンの鋼の固い扉も 全て私の胸の中 壊すことなどできないわ 箱入り娘のパンドラは うずくまっている箱の中 誰かに開けてもらうまで 自分で自分を呪ってる 二つの殻に覆われて 今は私は冬眠中 いつか脱皮できるまで 私が大きくなれるまで
恋心はひらひらと 蝶のように儚く舞い 貴方の言葉は 蜂のように私を刺す
「人が吐くのは皮肉ばっかだな」 「そうよ、だって骨の無い人ばかりだもの」
互いに流した涙は やがて互いを繋ぐ川になった
席替えである席に座った人は どんなに頭が悪いやつでも テストでとんでもなく高い点数を叩き出すのだ。 勿論クラスでもトップの点数だ。 その席に細工などはない なんの変哲もない椅子と机だ。 はて、なぜそんな事が起こるのだろう? 変わったことといえば、 『その席の右には人がいない』 って事だけなんだが…
沢山の提灯が「光」り 入口の「門」には 煩く「音」が鳴り響く 全てのものが混ざる混沌を 掻き消す其はお祭囃子
全くなんにも書かれていない 光った小型の勧進帳 それは無敵の勧進帳 手にした私は内弁慶
重い「怒り」を 広い海に投げ捨てたら 孤独な砦から 透明な水面を滑り落つ それに映えるは鮮やかな 餌に群がる餌の大群 見下す孤独はささやかな 濁った「憂」越の海に浸る 目指した先は桃源郷 地図を「亡」くしてさまよいゆく 「華」に囲まれ動かぬ孤独は 「水槽」に浮かぶ