思い返すはいつも君 第6話
(はぁぁぁぁ・・・)
あの日・・・大晟と再会した日から1ヶ月。
今日は友達とお祭りに行くつもりだった。
しかし友達に急用ができて行けなくなってしまった。
朝から落ち込んでいた私に、弟が言ってきた。
「お姉ちゃん、一緒に行こう」
・・・暑いよ。行きたくない。
そう言って私は一度断ったが、ふと思い出したのは3年前のこと。
大晟が誕生日の日に同じお祭りがあった。その日は雨だったため私は行かなかった。すると有彩が「大晟に会ったよ!」と電話してきたのだった。
(・・・さすがに、あの日から3年。私たちも高1だ。いるはずがない)
それでも私はなんとなく、そして不思議な気持ちにかられた。
そして弟の航(こう)に言いに行った。
「航、やっぱり行こう。お姉ちゃん、行きたいって思えたわ。」