コンクリートに囲まれた街 時代のせいではないのだけれども たった一世紀違うだけでも 一世紀前はもっと もっと空は広く 星も輝けたはずだよ
銀色のあなたは僕を映す 美しくもない自分を見ても 心の底からは嫌えない そんな僕を僕は嫌う 銀色のあなたは世界を映す 醜く歪んだ世界さえ 綺麗に見せてしまうのだから あなたは全く罪な人だ あなたの前で僕は何故か 嘘をつけない気分になって 頬に小川が走り出すんだ 何も悲しい訳じゃないのに
国々の境を超え 砂漠を超え 頑なな心 動かない体を超え 未来へと遡り この声は届く 最も不幸せな 人の元まで。
例えばこの街に100人の人がいて それぞれに生きていたとして この街には100通りの物語があって 100通りの想いに浸れる歌があって 100通りの空の色の見方があって その100の中に 私も君も含まれているんだよ
このことは秘密だよ でも誰かにそっと教えるように 午後の数学 先生の板書も教科書も 今は少しおいてみて 机の端っこに 小さな想いを書き出した 「 君の横顔が好きだよ 」
きらいな人のひとりやふたり 人の中で生きてればできるもんでありまして 時に足を引っ張られても その手を蹴ったら相手も痛い そんな時は引っ張った手に そっと言い放つだけでいい 「そんなに引っ張らないでよね」 「私の靴下が伸びちゃうでしょ」
君はどこにいるのかな
すれ違った瞬間に この人だと分かるような その香りを忘れないような 思わず息を呑んでしまいそうな まだ出会っていない誰か 明日もあなたをさがすよ
「また明日」って言った僕らに 明日があるかは分からないけれど 明日が来るのか怯えてるよりも 明日、明後日、明々後日の 君への挨拶を考えてる方が ぐっすり眠れるじゃないですか