先輩の卒業式の日、私は泣いた。 勇気を出して挨拶をできたら挨拶が返ってきた日、 たまに話せて本当に嬉しかった日、 どうすれば仲良くなれるのだろうとずっと考えていた日は もう二度とやってこないと思うと 涙が止まらなかった。 今はその恋心が無くなってしまったけど、 たまにすごく会いたくなる時がある。 あの毎日にはもう戻れない。
小6の時に 自分の中学校生活なんて 全く浮かばなかった。 だから 約一年間 こんなにも好きな人を おいかけることになるなんて 思ってなかった。
もしも今私が 「あなたの好きな人の好きなところはどこですか?」 と訊かれたら きっと私は一つも浮かばなくて答えられない。 だって自分でもよくわからないもん、好きになった理由なんて。 ただドキドキする。胸がいたくなる。 それだけ。
ああ、ずっと中一のままがいい。 というか、先輩をずっと見ていたい。 どんなに他の人が「かっこよくない」と言われたって やっぱりなぜかキラキラしてみえる。 なぜだろう。 卒業式の日、その恋は「思い出」に変わる。悲しい。 その恋心もいつか忘れてしまう。
うる覚えだけど記憶がある。 先輩は友達を何人か連れて廊下を歩いてる。 私も友達と歩いてる。 ふと私は先輩の顔を見る。 その瞬間に私は何かが体にはしったような 感覚がする。 私は先輩に一目惚れをした。
先輩と 会っていい日。 すれ違っていい日。 少し隣にいれていい日。 挨拶できていい日。 こんなにも「いい日」って思える毎日が あるのに 4月からは無くなってしまう。 どうやって学校生活を おくっていけばいいんだろう。
「今日もこの気持ちをポエムにしよう」 そう思ってノートに書こうと思ったけど 何も浮かばない。 でも気づいた。 先輩へのこの気持ちは 文字には表せないほどだって。
先輩、卒業しないで そんな願いが叶うはずもなく私は カウントダウンの残りの毎日を 何もできずに過ごしている。
振られるのは分かってますよ でも、何もしないままはイヤなんです せめて正面から行って砕けたいです 受け取ってもらわなくてもいいです だからワガママだけど聞いて下さい "好きですセンパイ。"
4月、先輩への「憧れ」が 「恋」に変わって けっこうめんどくさいことになった。 そのせいで一日中あなたのことが 頭から離れないし、あなたのことで私は 喜んだり悲しんだりしている。