まつりの夜 はざまの夜 屋台の灯り照らさぬ処 神社の鳥居はくぐるべからず いつの間にやら“あちら側” あやかし、もののけ、いらっしゃい 白狐の面 般若の面 後ろの正面 紐が無い
水色プラスチックの中 赤と黒 ひらひらおよぐ 訪れるにんげんはすくっていく 掬っていく 救っていく 巣食っていく お祭りの定番、みじかいいのち
学校のプールがやけにきれいで 制服のまま落ちそうになった 歌詞なんかに出てくる『君』 なんてのはいなくて 僕はただ、夏の真ん中に ずっとしゃがみこんでいた
午後3時の斜陽 今日だけは滲んだオレンジ ごめんと素直に言えなくて ただ泣いてる。 ありがとうも言えなくて また結局泣く。
ラムネ瓶に屈折する光 五月蝿いアブラゼミ 古ぼけたカメラと ファインダー越しの君 この時を、この夏を 大切に切り取ってゆく
うだるような暑さもゆらめいた陽炎も 全部隠してしまおう。 本音と嘘、君の全てを 雪景色に閉じ込めてしまおう。 季節外れね、と君の声がした
君の声を忘れても それでもまだ君が好き 君の顔を忘れても それでもまだ君を想う 君との思い出が消えてしまっても 僕は君を覚えていたい
『夏の魔法』なんて言葉 大嫌いだけど。 それでも、 夜空に咲いたあの大きな花が 嘘をつかないことを僕は知っている
ただのさざなみ うみがめの唄声と ゆりかごのメロディ 台風でもなんでもいいよ。 ここじゃない遠くへ連れてって