3・11
私はそのとき小学二年生でした。
帰りの会の真っ最中、それは起こりました。
みんなで机の下に隠れて、揺れがおさまるのを待って、一緒に地域ごとまとまって帰りました。地面は割れて、電気は使えず、真っ暗な寒いなかで夜を超えました。
テレビから流れてくる黒い津波の映像に息を飲み、涙を流す人の姿がまだ目から焼き付いて離れません。
私は大切な人をなくしたわけではありません。
友達の大切な人が亡くなったわけでもありません。
でも、隣どおしの県で起こったこと。胸が痛くなる悲劇を私はずっと忘れません。
逢いたい人がいるこの世界で、今日も目覚める。
僕はきっと幸せです。