小説
5時限目、地理の授業
1番窓側の列の
後ろから2番目に座っている遥奈は
配られたプリントを解き
多めに見積もっても
自分が当てられないことを知り
ふと窓の外を見た
外では雪が降っていた
言葉に表せないような
不思議な気持ちになった遥奈は
ただボーッと外を眺めていた
どれくらい時間が立ったのだろうか
授業時間残り約10分の頃に我に返った
すると隣の席の男子が
ずっと雪眺めてたけどそんなに雪好きなのかよ
と半笑いで尋ねてきた
…うん
そう答えると私は
黒板に書いてあることと
自分のプリントを
見比べて答え合わせをしていた
隣の席の彼が
私の横顔を見つめ
少し顔を赤らめて
下を向いたことも知らずに…