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蝉たちの8日目

目覚ましが鳴っている
秒針の音に似た鼓動がもう急いている
明日こそはと意気込んで目を閉じるけど 
「起きなきゃ」心が口を指差し笑う

夕焼けは見飽きてしまった
明日一緒に朝焼けを見に行こう
ほら、またスケジュール帳いっぱいにして
「まただ」口が心を指差し笑う

まだ死んでもない、
なんなら少し嫌いな友達のアイツを
夢にまで出すほどの僕は
何から何まで正真正銘の地球人だった

To me, my best friend.
いつもの癖で今日と手を繋いでしまった
ごめんね君の力になれなくて
けどね、昨日よりは少し
キラキラしてる今日だと思えたんだ

ふとカレンダーを繰って驚く
感覚だとあれから今までざっと一週間
今はちょうど金曜日くらい
「あともう少し」心が心を指差し笑う

そろそろフィラメントが切れる
時間があると余計に考えてしまう
それなら土曜か日曜が潮時か
この痛みに慣れ切ってしまわないうちに

To me, my best friend.
いつもの癖で昨日の方角を振り返る
ごめんね君は君しかいないから
けどね、キラキラとは言えないけれど
昨日よりはマシな今日だと思うんだ

バイオリンもティンパニもクラリネットも
無いけれど僕は指揮棒を振って
たった1人ステージで描く無音の叫び

明日、なんなら今日すら見えないけど
僕は頼りない薄い羽を振って
たった1人明日への幹にしがみついてる

To me, my best friend.
もう伝えることはないから飛んでいけ

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君の隙間

最高には程遠くて
最低にも程遠くて
幸せには程遠くて 
不幸せにも程遠い
一体ここは何処ですか

好かれたから好き返してやった
嫌われたから嫌い返してやった
それだけのハナシで
始まったものが終わっただけだよ

『「なんでもない」って言って泣くのは
溢れ出る「ナニか」が言葉を追い越したって
ことだよね??』
そんな歌が好きな君はとっくの昔に
僕を追い越してたんだよね???

君の隙間から 君の隙間から見えたのは
情けなく笑ってる僕だったよ
僕の隙間から 僕の隙間から見えたのは
君ばかりな心の内だったよ

吐いて吐いて吐いた
吐いて吐いて吐いた
履いて穿いて吐いた
履いて穿いて吐く
ため息ならとっくに窒息死

あん時嫌々だったのは
あん時キラキラしてたのは
あん時白々しかったのは
君も同じだろ

運命の人なんだ それならいいでしょう
運命の人なんだ それならいいでしょう
運命の人なんだ
運命の人なんだ それなら
どれほどよかったでしょう

君の隙間から 君の隙間から見えたのは
隙間を塞ごうと必死な君だったよ
僕の隙間から 僕の隙間から見えたのは
君を離すまいと必死な僕だったよ

恋したんですスキマだらけの女の子に
恋してたんですキスマだらけの貴方に
恋していたみたいですスキマだらけの僕は

あん時 あん時 隙間を閉じていたら
どれほどよかったでしょう 

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ハンモックの上で

まだまだ曇り空のまんま
傘は持ってく?どうする?

いくら雨のち晴れでも
虹はかかりそうにないね

情けないな 情けないな
もはや笑ってしまいそうになるくらい

恥ずかしいね 恥ずかしいね
ごめんねの先は聞かないでコレ約束

悲しい時には笑って誤魔化して
嬉しい時には嘘ついて泣いてみる
だからもっと分かんなくなる

君と1つになりたいな
2つじゃ吹かれる隙間風
風邪を引くほど冷たくて
何者にもなれなくても
それでいいんじゃないかな

あっ雨が降りそうな予感
ホントに傘いらない?

文字通りへの字になるその癖
洗濯物は取り込んでおこうか

やるせないな やるせないな
もはやニヤけてしまいそうになるくらい

嫌んなっちゃうね 嫌んなっちゃうね
言いたいことは言えないこと歯に挟まる

2人だけが正しいこの世界は
間違いだけには厳しくて
どっちが悪いとか指差して泣いちゃうから

君と1つになりたいな
2つじゃ軋んで止まない音
眠れないほどうるさくて
過去形にならないように
必死にingを貼り付ける

明日も 明日も 明日も来るのかな

今日も 今日も 今日も来たけれど

昨日は 昨日は 昨日はダメにしたから

ただしがみついてたら
いつの間にか寝てしまったけれど
それでいいかなってなっちゃった

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