超ネガポエ
人間はみんな生まれた時は善人なんだよ、根っからの悪人なんてこの世にはいないんだよ
と誰かが言った。
それは違うのではないか。
人間は誰しも生まれた時から悪人で誰しも「生まれてきて、ごめんなさい」と言える権利を持っていて。
例えば、しつけなんかがいい例だ。
しつけは子どもを教育するためにする。それは当たり前だ。
けれどもう一つ、意味があるのではないか。
それは生まれてきた子供を善人にするために行っている、ということ。
つまり、きちんとしつけられた子供は善人であり、しつけられなかった子供は悪人、ということだ。
じゃあ...僕は悪人?過去に度重なった両親の離婚、再婚。幼いころから両親を拒絶してきた。
もう、自分の本当の親の顔すら思いだせない。
あるいは思いだしたくなかったのか...
別に今の生活が苦なわけじゃない。
でも...願いがかなうなら...
あの頃に戻って、父と母の不仲にもっと早く気付きたい。
誰かに相談したい。
当たり前の家族、当たり前の幸せを掴むために。
あの頃の僕はそれを怠った。
それが僕の罪だと。誰かが言った。
その罪は一生かけても償いきれないとも...誰かが言った。
「生まれてきて、ごめんなさい」
全部フィクショ~ン