ゆめくらげたちの物語 ~第1章 碧光~
岩の影の窪みの中に ポツンと生きてる 二枚貝
闇の色の惚けの中に ヒッソリ住んでる 二枚貝
淡く淡く ひかります
ゆめくらげたちがうまれるとき
淡く 脆く 柔らかな碧
儚く 鈍い ガラスの藍
光となって照らしてゆきます
光をふりまき染まってゆきます
薄く 淡く 暗く 変わってゆきます
もしも地上にこの『あお』が
光となってでてきたら
きっと見えなくなるでしょう
鮮やか 明るい 色たちに
ゴクンと 一口 大口で
『あお』はのまれ きえるでしょう
海の底では 煜きます
海の中では 希望光
揺れる心に優しくとどく
銀色光の月のような
二枚貝は照らします
これからうまれる かわいい子
愛するこどもの ゆめくらげのために