くだらないことで喧嘩して わたしらまだまだひよっこですな
月明かりの桟橋で 出会った君はユニコーン ウニコーンって読み間違えたのを 根に持っているのですね
アナタマチクビナガザルは 長きに渡る孤独の末 昨夜、 この世から姿を消しました
食べすぎるのも 眠たいのも 切ないのも 秋のせい ほぼ秋のせい あとの2割はあんたのせい
金木犀のこんにちはが香ったら お気に入りのパーカーに腕をとおす お腹のポケットは四次元で 洗濯機にかけた映画の半券が あいつとの思い出ごと丸まってら
距離感をうしなって プリントを回す君の手に わざとらしく触れても この眼帯に免じて
君が立つ定位置 私が向ける不快 その中間にあるテーブルに 今宵の不満をストレートフラッシュ
右のワイパーはあなた 左のワイパーはわたし 重なることのない雨の日に 拭う涙もセルフサービス
沈む夕日に吸い込まれる 帰りの電車ひとりきり このままどこか知らない駅まで そんなセンチメンタルを それはムリだと財布が笑う
あくびを奪った太陽光 そこにはただ大口をあけた君が 2秒後の照れ笑いが 心のシャッターチャンス