シフトは火水 あなたがいるから 汗でしょっぱい唇が 甘く感じる3時間
3階の踊り場から手が触れそうな しかめっ面な三日月 馬鹿みたいにはりきった太陽を 睨んでいるに違いない
骨組みだけの海の家 大型犬のけんけんぱ 2秒後に消えた二人の名前 いつの間にか撮られた寝顔 短い夏の小さな記録 寒いねって言葉が似合う季節に また思い出したいね
コシタタンタン アシトトントン 馬鹿のフリして お前の喉元狙ってるぜ
子供みたいにふーふーしてる その顔でごはん三杯はいけるよね
部活のあとの汗 嘘をついたときの汗 お風呂あがりの汗 悪い夢をみたときの汗 昨日飲んだタピオカミルクティーは どの場面で頬を流れたのか
2月の起き抜けのフローリング 裾から忍び入る木枯し 指の隙間から漏れる白い息 終業式で派手にスベる校長
急な誘い 嬉しいんだけど 今日は会えない
死際に 人生のこれまで ノートに書き殴る 生まれた日の事 あなたと出会った事 あなたが先立った事 2、3ページで済む 大した事のない日々 残りのページは 来世にとっておくから 次はあなたが書いてよね
そそいだ麦茶ごしに見る 琥珀色の部屋は夏っぺぇ