もっと近くでよく見せて 遠くじゃぼやけてしまうから もっと近くに寄ってきて でもあんまり調子にのらないで こっから先は立ち入り禁止
むしった毛玉の数に比例して 何度も消されてった言葉たち これは恐らくだけど 丸めて君にぶつけたら 振り向きくらいしてくれるんじゃないか
君が向けるその視線は 透けたシャツの奥の下心か 温めたいと願う真心か
夕焼け空が いい感じにスープ色で すすった初夏の風は どこかバリカタ
あっちむいてホイで南風 プリント舞ってやる気もホイ
襟にはさまった桜の花びら とまってた時が 部屋の片隅に落ちました
なあなあ まほろばってなんだね? それはな 君の隣、とかじゃないかな
彼氏やん、もはや彼氏やん 昼夜とわず抱き合って 不埒やん、めっちゃ不埒やん 耳元で名前ささやいて 破廉恥きわまりな、 こらお母さん ノックくらいしやしゃんせ
親指はさっきの店員で 人差し指はとなりの席のあいつで 中指はお母さん 薬指はテレビの向こうの政治家で 小指は、 思いつかないから君でいいや だからなんとなく切らないであげよう