僕は猫 脱走①
僕
僕は猫だ、...だと思う。
気づいた時は人間の大人に持ち上げられていた。
部屋は、とても白いように見える。
「やっと起きたか、どうだ、気分は」
その大人がそう言った。
普通では無い感じがした、気味が悪い感じがした。
僕は暴れた。
ドアへ全速力で走った。
ドアに体当たりをすると、少し重かったが、開いた。
斉藤
まずい!研究対象に逃げられた!
あいつは何をするか分からない、追わなければ!
「きゃっ!」
女の人の声だ
「何だこの騒ぎは」
この声は、上司だ
バレたらどうなるか...
仕方がない、言うしか無いな。