ロイ・クロズビーが僕たちの英雄だったのは 彼が町でいっとういい望遠鏡を持っていたからでも 虫取りの名人であったからでもない 彼は自身満々に幾千の夢を語れたからだ 大人なんかには分からない、宝物のような夢だ 「薄明光線」
桜に対義語があるならば、それはきっと鉛だろう。そんな景色が横たわっていた。 窓を開けると押し込まれたようにぬるい風がまとわりついた、もうんと雨の 匂いがしたので、今日も便箋を買いにいくのはやめにした。 「ハルキゲニア」