太陽がコンクリートを焼いている 私は足を焦がさないように パタパタと交互に地面から離す 水飛沫が程よく焼けた肌にかかる 日焼け止めが取れるなんて 今更心配したところでかわらない 水面に反射する太陽光 逃げるようにして 帽子を深く被る 「よーい、はい」 プールサイドに響く自分の声 水の中を真っ直ぐ進み遠ざかる影 大嫌いだった夏 大好きな夏
自分は君のことが好きです。 横顔、笑った顔、少し拗ねた顔、慰めてくれる顔、遊びに誘ってくれる顔。 全てが好きです。 特にバタフライを泳いでいる君は憧れです。 見た事の無い世界を見せてくれた自分の勇者です。 いつまでも私のそばにいて下さい。 いなかったら、悲しくて泣いています。 脱水になる前に見つけて下さい。 見つけたら、いつもの笑顔で 「ば〜か、何処に隠れてるんだよ」。 と言ってください。 その言葉、笑顔が自分の力になる。 だからいつもの所にいて下さい。
パンクしかけの自転車 君の横顔 破れかけのスニーカー それでも。
小さい頃から見覚えのあるパチンコ屋のネオン、 いつも右折する信号機も、家までまっすぐの古い県道も、 今は雨に濡れたまま。 おうちは近いようで、まだ遠いから、ぼくはバスを待つ。 (珍しく、車に乗っていないので電車とバスです。) (たまには、待つのも悪くないね。)
わけもなく、わけもなく世界は 崩れてゆくのです 僕の掌から毀れる無数の何か それを認識する隙さえなく 世界は崩れてゆくのです 崩れた先には 白くて大きなお皿があって 滑らかなその肌を 世界の欠片が染め付ける そうして わけもなく、わけもなく世界は 創られてゆくのです