朝
お天気雨の朝だよ
気づかれないくらいにひっそりと虹が出ている朝。
学校のある朝だよ
なんとなく浮かない顔をした人が多い朝。
やってきてしまった朝だよ
今日もまた始まることを知らせる朝。
朝は嫌いだった。昼も嫌いだった。
夜はもっと嫌いだった。
朝になれば夜がこなきゃいいと思い
昼になれば惰性でごはんを食べて
夜になれば朝なんかこなきゃいいと思っていたんだ。
眩しすぎる朝も、群れていなきゃいけない昼も、一人ぼっちの夜も。
全部全部嫌いだった。
でも。
君とおはようって
挨拶する朝。
君とくだらないことを
LINEするお昼休み。
君とおやすみって
言い合って眠りにつく夜。
「君と」が増えて
なんにもなかった僕の毎日に
「君」がいてくれる。
いままでの僕には考えられないくらい
明るくて、楽しくて…
「しあわせ」といえる朝が今日もまた。