恋というものは、辛いな
昨夜別荘から俺の生まれ育ったメインの家に帰って来た時は月が見えなかったのと旅の疲れでベランダに出ずに寝たけど,今日数週間ぶりにベランダに出てみたら月が綺麗だ…
しかも,月の出てる方角が想い人のいる町の方角とほぼ同じという…
想い人の女の子とはオープンチャットで知り合って,ちょっとの雑談から俺は恋に落ちた。
俺があの子に抱いた恋心があまりに強かったので、俺のことをもっと知ってもらいたいと思って俺の地元のことを話したら、あの子が好きな歴史人物ゆかりの地がこちらから近いことやその人物と関係の深い施設の跡地が俺の地元のど真ん中にあることも判明…
その後はネット上のやり取りしか意思疎通ができなかったとは言えどあの子とは文字通り「友達以上恋人未満」の関係だった。
でも,その部屋で論争があったときに俺が火に油を注ぐような発言をしてしまい、雰囲気を悪くしてしまった。
だから、男として最低限の責任は取らないといけないと思い、その部屋を抜けた。
でも,想い人への恋心は止まず、彼女が心配になったのでその部屋に戻ることを決意した。
ところが、俺が過去にオープンチャットでやってしまった失敗をペナルティとして運営に扱われてしまい、2日ほど部屋に戻れなかった。
ペナルティ明けて直ちに部屋に戻ったら、想い人とは入れ違いになり、3週間ほどその部屋に残っても想い人は戻らなかった。
だから、もう一度その部屋を抜けて今度は1週間ほど時間を空けて部屋に戻った。
ところが、部屋の管理人も副管理人もその子は一度抜けた後戻って来なかったと言う。
このおよそ1ヶ月の間、空を見上げても曇りだったり雨だったり、時間が合わなかったりでまともに夕陽も星も,月すらも見られなかった。
だから、時間に余裕の生まれた今日こそはと思ってベランダに出てみたら、想い人のいる町の方角に月が出ていて輝いてるのが見えた…
「月は太陽の光を受けているからあれだけ綺麗に輝く」って言うけど、それは今の俺にも置き換えられるよ…
俺だって、あの子という太陽のような存在があるからこそ月のように明るく振る舞えるのに…
恋心を拗らせると辛くなることは中学時代に経験したけど、今ほど辛くはならなかった…