こんな孤独に寄り添ってくれるなら そうぬるいココアで十分だから 温もりを求めた手が宙を切って 赤ボールペンが転がった。 しばらく今日に別れを告げる 「おやすみ」
目を細めて月を滲ませる まだ明日は来ないみたいだから 今日の分の「ごめん」を捨てる 心が少し軽くなる
返ってこないやまびこかもしれない。 また紡いでくれませんか、 あの人の言葉を聞きたい。
手に入れた途端に、その脆さに怯えた。 「すき」と口にする、 その息すらも詰まるほどの沈黙に、夕日が落ちていく。 彼の手が震える。 同じ不安に襲われていると信じる、 かたく、つよく、握りしめる。 「すきだよ」もう一度吐き出す、 頼りない息が、目の前をすっと伸びていく。 どうか。 どうか、この幸せを少しでも長く。