墓想造物茶会 Act 29
「ナツィ‼︎」
キヲンはそう言って全力で駆け出した。
その人影はキヲンに気づくと立ち上がって逃げようとする。
しかし急に走り出そうとしたからなのか、すぐに転んでしまった。
「つーかまーえた〜!」
地面から立ちあがろうとする人影…ナツィに、キヲンは後ろから抱きつく。
「ちょ、ちょっと離せって」
「うぇへへー、ナツィ久しぶり〜」
「だから離せって!」
ナツィはキヲンを振り解くと、よろよろと走り出そうとする。
だがいつの間にかナツィに追いついていた露夏がナツィの腕を掴んだ。
「げっ露夏!」
「テメェなーにかすみときーちゃん置いてほっつき歩いてたんだよ!」
「うっるせぇ‼︎」
露夏の手も引き剥がしたナツィは懐から黒い短剣を取り出し、露夏に向ける。
それを見た露夏はテメェ…‼︎と上着のポケットから魔術による改造済みの愛用の包丁を引っ張り出した。
それを見てキヲンはポカンとし、あとから追いついたかすみはあわあわし始める。
しかしナツィと露夏は気にせず睨み合った。