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Ftの詩

男になりたい衝動は、死にたい衝動に似ている。

わからなくて結構。

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無題

あの人の詩が止まってから
もうどのくらい経つかしら

随分と年の離れたあの人の言葉は
毅然としていて柔らかくって
励ましたり怒ったり感心したり
いつだって力強かった

あの人の詩が止まってから
もうどのくらい経つかしら

幾らか追い付いたあの人の言葉は
揺らいでいて青臭くって
藻がいたり歯噛みしたり焦がれたり
存外と人間臭い

味の出てきた詩集は
日を重ねる毎に色を違えて
少し黄ばんだその本の
最終頁は黙したまま

馴染みの言葉を辿っていけば
たっぷりの幸福に浸れるけれど
我儘な私は祈るように
沈黙が破られるのを待っている

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1018

吐き出された憎悪は 声ではなく音であることを、
立ちはだかる腕章に 正義は存在しないことを、
音を掻き消すその声が 憎しみの応酬ではなく 誰かを守ることを、
僕は初めて知りました。
映像ではわからない衝撃に、湧き出る涙を抑えることしか出来なかった。
逃げ出したくてたまらなかった。
それでも、きっとまた数になりに行く。
声を出せずとも、抗する者でありたい。
(昨日は急きょ京都へ。感情が氾濫してる。)

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前も後ろもわからない

消えてなくなって、もう二度と還らない。
世界は私が生きるには窮屈だった。
ああ、そうだ。
ひとつだけいい出会いがあった。
それは私を自由にした。
それだけが私の自由だった。