ある日、私は、
あなたの笑顔
あなたの声
あなたの走ってる姿
に恋しました。
好きで、好きで、辛くて、心が痛いです。
昔、気にしなかったことが
今、気になるようになって
こんなこと思いもしなかったのに
こんなことを考えるようになってしまった
たぶんそれは今、一生懸命じゃないから
未来の、その一瞬あなたが、輝くために、今のあなたをあなたは生きよう。生きるという事は、本気で時間を使うという事。本気で時間を使うという事は、疲れるという事。
つまり、幸福とは、疲れ。
今疲れた分、その先にある達成感は、大きいだろう。
今疲れた分、それをする成功率が高まるだろう。
今疲れた分、あなたは他の人より美しいだろう。
だから私は疲れたい。
たぶん、あなたはまだ、本気で疲れた事はないはず。
今日から夢へ向かって疲れる。
「おはよう」
何気ない挨拶 変わらない朝
「授業疲れた」
みんなで言った 怠けの言葉
「また明日」
明日会える その日常
気づいたらそんな生活はじめて3年経ってた
好きな子も仲いい子も苦手な子も
顔合わせてた教室は
夕焼けに染まって静まり返る
あっという間に迎えた卒業式
大好き
伝えられるなら伝えたかった
でも君は私じゃない人を見てる
それを突きつけられた
諦めようか?
でもね、君は私に笑ったり
ちょっと叩いたりしゃべったり
してくれたからさ、諦めきれないの
まだ付き合っていないなら
諦めるのはまだやめる
君を見続けることにする
君を振り向かせようとする
そんな毎日です
素敵なものだと信じてたのに
吐き出した白い息と一緒に闇に消えた
重なったのはあなたの1秒間と
わたしの幼い憧れだけで
触れた瞬間から魔法は解けだした
乾いた唇はさっきと変わらず
冷たい風にさらされて
鉄の味が舌に届く
嘘をついたのは
あなたですか
それとも愛だとおもってしまった
わたしのせいですか
レモンの味がするなんて
嘘をついたのは誰ですか
『コタエとケツイ』
「文紡さん、何故ですか。
何故突然想起堂を辞めてしまうのですか。
何故今なのですか。」
勘木の質問に文紡はゆっくりと応えた。
「それは私自身の問題です。
今ここで理由を説明することも出来ますが、貴方に理解させる事は至難の業です。いくら私が唄あはせの優勝者で貴方が準優勝者であっても...ね。」
文紡の辞表は皆が思っているよりもあっさりと受理された。
渚瀧院文紡としての最期の日、文紡の退任式典が執り行われた。
退任式典で文紡のする事は後任者の指名と院名の授与である。
「わたくし、渚瀧院文紡は後任者に先の唄あはせの準優勝者、『勘木』を指名致します。
そして院名『真紡院 文明』を授け、わたくしは想起堂主任歌人と専属三味線奏者を退任させて頂きます。」
文紡はこの瞬間をもって『渚瀧院文紡』では無くなった。
また、林中明動としての人生を歩み出すのだ。
文紡は文紡で無くなる前、八千代に呼び出されていた。
「文紡、貴方は記憶が飛んでいる。そうですね。」
「......何故、解ったのですが?」
「そんな事、今は関係ありません。其処には貴方がそういう状態だという事実があるだけです。」
「八千代さまは...何かを知っているのですか?」
「悪い事は言いません。私は貴方に『ファヴァー魔法図書館』へ行くことを勧めます。」
「八千代さま...一体......」
文紡は通称となり今や隣に有るのは一つの三味線。
そして文紡は旅人になる。
それは、虚空に消える藍微塵のように。
To be continued #49 『黒幕(第5章最終話)』
P.S.昨日サボったので今日は2話投稿しました。
何だかこってりしてますね、この話。
なんて意味の無い事言ってみたり笑
『唄あはせーこうやー』
.........さん!!
...文......!!
......文紡......!!
しっかりしてください!!文紡さん!!
......僕は...一体...?
この宴会は何だ?
おかしいぞ......今日は唄あはせの日のハズ、
宴会は唄あはせの後のハズだ。
何故僕が此処に......そして何故僕が優勝者の席に?
どういう事だ?事態が掴めない?
時刻は......時刻は.........。
そんなハズは無い、そんなハズは無い。
「文紡、何をしているのです。貴方は優勝者ですよ、しかもこの優勝回数は前例がありません。
誇りなさいな、そう惨めな顔をするな。」
......八千代さま。
お言葉ですが、僕は唄を詠んだ記憶がありません。
起きた時に試合はもう終わっていたのです。
......何故...何故だ?
僕だけがおかしいのか...?
解らない...解らない......一体僕の身に何が...?
To be continued #48 『コタエとケツイ』
P.S.我ながらこの章はホントに魅力が無いです。
想起堂云々の下りから唄を詠む章にしなきゃいけない章なのに全く読んでません。
まぁどうしようも無いですけど。
だんだん終わりに近づいてきている!
当たり前の光景が、当たり前では無くなって来た
通っている学校 友達 先生
通学路 制服
なんか悲しいなぁ〜
もうすぐ、今年も終わりなんだ
私はこの世界のすべてを憎んでいる。
足をやる代価にと私の声を奪っていきやがったポンコツ魔法のことも、見も知らないはずの町娘なんぞと結ばれやがったあの男のことも、
――そんな馬鹿野郎一匹片付けることができず、海の泡になることを選んでしまった私自身のことだって、恨んでいる。
とうに感覚のなくなっていた私の身体は、ハイヒールの脱げた爪先から順番に、少しまた少しと深くなっていく青色へしゅわしゅわ溶けていく。
はるか頭上の水面が月光に照らされる様をぼんやり眺めながら、脳裏を胸中を巡るのはあの男の笑顔だった。呑気に笑いやがって、全部、全部、お前のせいなんだぞ。
仕方がないから認めてやろう、私はあの男に恋をしていた。
艶やかに尾ひれを生やし、優美な歌を歌って暮らしていたあの頃から、立派な舟に乗り、大きく口を開けて笑う、あの男に恋をしていた。
しかし、すべてを捨ててまで追いかけたあのてのひらが選んだのは、こんなところで無様に最期を迎える私のことなどではなかった。
きっとあの男は今、他の女と見つめ合い、他の女と囁き合い、他の女と抱きしめ合っている。それでも私は、あの男に恋をしていた。それでも私は、あなたに、恋を、していた。
あなたのこと
大好きだったんだよ
絞り出したはずの声は声にならず、ごぽりという水音に変わって消えて行く。ほら見ろ、やっぱり私の心はあの男に届かない。
しゅわしゅわ、しゅわしゅわ。とうとう脳髄までも泡へと変わってしまったのだろうか、薄れ行く意識に促されるように目を閉じる。閉じた瞼の裏側に見えたのは、やっぱりあの男の笑顔だった。
繰り返すようだが、私はこの世界のすべてを恨んでいる。これっぽっちも私に優しくなかった、この世界のすべてを、恨んでいる。
私のような不孝者のために泣いてくれた、愛しい家族のことも、生まれて初めて歩いた地上の、柔らかな温もりのことも、思い出すだけで胸がじんわり痛むような、大事な想いと生きたあの日々のことも、
――あなたという、私の希望のことだって、恨んでいる。恨んでいるったら、恨んでいるのだ。
本当だっての、ばか。