ぐるぐる回る
ぐるぐるぐるぐる
このまま回れ
ぐるぐるぐるぐる
明日も多分
ぐるぐるぐるぐる
過去はどこかへ
ぐるぐるぐるぐる
記憶と思い出
ぐるぐるぐるぐる
きーえ、た。
なんか全然フレーズ浮かんでこなかったので
やけになって作っちゃいました
ではよいお年を!
ベッドの左側で眠るのが癖になった。
雨の日は左の肩が濡れてしまう。
あなたはもう、いないのに。
そのことに慣れることはなく
あなたがいない街であなたを探してる。
右側の愛を。
君をおもうときの
このかんじに名前をつけないで
恋だとか愛だとか
まして
宇宙だとか ダイヤモンドだとか 永遠とかじゃ
音楽をきくときの
このかんじに名前をつけないで
理論だとか 背景だとか 音質とかじゃ
宇宙が冷やした地球
が冷やした街
が冷やした君は
どうして
宇宙が固めた地球
が固めた街
が固めた僕
をとかしてゆく やわらかに
年の瀬にフライング
俺だけリスタート
「「「おおーー!!」」」
その子を見るなり男子たちが声を上げる。
肩くらいまでの栗色の髪がキラキラと揺れる。
背は低めで顔は整っていて、まつ毛は長くて思わず息をのむくらいとてもきれいな子だった。
僕はその子に見とれ、自己紹介なんて何と言っていたのかなんて覚えていない。
案の定その子は僕の隣の席になった。
「なるです。これからよろしくね。」
ここで初めて、『なる』という名前だという事を知った。初めて見るなるの笑顔はとても可愛らしく、僕は一瞬にして恋に落ちた。
はあ、不覚にも女子嫌いの僕が一目ぼれをしてしまった瞬間だった。
あっという間に僕たち三人は仲良くなった。なるは女子よりも僕たちと過ごす時間の方が多かったように感じる。
「なるー。お前女子とも仲良くしとけよ?」
僕はそう言った。
「なんで??私は、しゅうとはやとといる方が楽しいもん」
なるが俺らをしゅう、はやとと呼び捨てにするくらいの仲になっていた。
「そお?俺ら男だし、女子どうし仲良くしたいとか思う時期なんじゃないの。」
だよな、思春期ってやつ??
「やだ。しゅうもはやとも、私が一緒だとやなの・・・??」
涙目になりながら聞いてくるはる。
「「はあ!?」」
俺らは同時に声を上げた。
「なわけねーだろ。」
「一緒がやだとかそーゆ―ことじゃねーよ。」
この時はやっぱりなるにはやく自分の気持ちを伝えていればよかったのかもしれない。
珍しいね時間通りに来るなんて 外は寒かったでしょう? 鼻の頭がまっかっか。 わたしはもう注文したけどあなたは… やっぱり変わらないね ホットココアとミルクレープ 甘いものばかりじゃない ほんとにこどものままね ああ、わたしは変わったって? いつからコーヒーなんか飲むようになったのか わたしだってもう大人よ いつまでも制服のままじゃいられないじゃない それより、少し真面目な話をしてもいかしら 『 好きなものを、好きと言うのは簡単だけど 好きだったものを好きだったと認めるのは難しいと思うのよね。つまり、今を大切にすることより過去を受け入れるほうが何倍も苦しいの。』ちょっとまって そのミルクレープひとくち頂戴 『だからね、わたし、好きなものが増えたって思うようにしたの。好きだったものを嫌いになったり、憎んだわけじゃなくって、それを含めて、新しいものを好きになろうって。』だから 過去を拒むのは もう終わりにしましょう どうしたの わたしなにか可笑しいこと言ったかしら え?さっきからコーヒーに口を付けいないじゃないかって? そういうところも相変わらずね 泣き顔がゆらゆら揺れてたなんて言えない ミルクを注いで 過去も未来もかき混ぜて 飲みほしてから 続きを話すわ
君も知っていたでしょう
本当は見えていたでしょう
でも私には見えていなかった
自分で隠していただけかもしれないね
気持ちを誤魔化して自分を騙して、
でもそんなんでどうする?
自分から逃げたって本当の自分からは逃げられないよ
だから変わろう。
もう少しで、年が変わりますね。
これを機に私も少し変わってみたいな、と思います。
「いや〜、助かりました。 なかなか止まってもらえなくて」
「ヒッチハイクで旅行なんて無謀だ」
「日本人は親切だってきいてたもので」
「そう簡単に車に乗せたりはしないよ」
「はい。三日間立ちっぱなしでした」
「もう歩けよ」
「へへへ」
「へへへって」
「あ、紹介遅れました。わたしはチャンシャガチャンドリンアスパルクです」
「すごい名前だね」
「ワンチョリカンガジ語で天の上の出っ張った谷、輝ける暗闇の閃光です」
「支離滅裂だ……ワンチョリカンガジ語ってどこの言葉だよ」
「世界で三人しか話せる人いません」
「失われゆく言語か」
「ちなみにワンチョリカンガジ語が話せるのはわたしとお父さんとお母さんです」
「君の一族で伝承してるんだ」
「いえ、わたしとお父さんとお母さんで考えた言葉なんです」
「そんなの言語として認められるか」
「ところでお家はどのへんなんですか?」
「この近くだけど。もっとにぎやかな所まで送るよ」
「あの、なんかヒッチハイクするのも疲れちゃったんで、お家に泊めてもらえませんか。よかったらワンチョリカンガジ語教えますんで」
「降りろ」
「まあまあ」
「なにがまあまあだ」
「あ、そこでいいです」
「そこで? 車なんてまず来ないぞあんな通り」
「もういいんです。国に帰ります」
「宇宙から円盤でも迎えに来るのかぁ?」
「ははは、まさか」
「じゃあな。気をつけて」
「どうも」
*
「ただいま」
「お帰りなさい。どうしたの? なんだか顔色が悪いけど」
「ああ、いや、なんでもない。りょうは起きてるのか?」
「もう寝ちゃったわ。あなた遅いんだもの」
「そうか」
なぜ自宅を通り過ぎてしまったのだろう。会社を出てからの記憶がまったくない。脳梗塞かなんかの前兆だろうか。来年は人間ドック受けるか。また金がかかるな。
「ナルゴルンギュンギュワベイ?」
「なんだって?」
「ワンチョリカンガジ語でビール飲みますかって言ったの」
「なんだそれは」
「りょうと二人で、家族だけに通じる言葉を考えようって、さっきまで遊んでたの。おもしろいでしょ」
「家族だけに通じる言葉か。そりゃいいや」
俺は缶ビールを開け、一口飲んでから、今年ももう終わりだな。と、妻に言った。ワンチョリカンガジ語で。