We are crazy and lucky people, aren't we?
橙色のガス灯が見ていたんだ
二人が つないだ手をポケットに隠すのを
暗い道を歩くのを
だから照らしてあげたのさ
ガラスの靴を履きたいわけじゃない
呪いの糸車も毒林檎も私には関係ない
その先の幸せなんて私は求めてはいないのに
ただただ ほんの少しだけ
気楽に息をしていたいだけなのに
バスの中でも、その人は一緒だった。
満員のバスでは、立っていることもやっとだ。
私はおきにいりの作家、西田そうたの小説で顔を隠しながら、ちょくちょく彼の様子をうかがった。
彼とは少ししか離れていなかったのに、話しかけることができなかった。
バスを降りると、彼は傘で顔を隠し、私よりもずっと速いスピードで歩いて行ってしまった。
結局、一言も話さず学校についた。
あと少しだけ手を伸ばせば届く星が
息苦しさが馴染む海の底が
白と黒だけの箱が
手を撃ち抜いた光が
涙腺を揺らす君の言葉が
心臓をノックするその音が
ここに立っている奇跡が
君と僕を呼んでくれたから
去年は辛かった。息苦しかった。
どんな自分も本当の自分じゃないような気がして日に日に自分のことが嫌いになっていった。
もうやめよう
もう終わりにしたい
今年こそは。
こんなくだらないこと終わらせて
気にしないで生きていけるようになろう。
自分の大好きなもの、大好きな人を精一杯大切にしよう。
自分の好きな自分になろう。
思い描いていた楽しい人生にしよう。
自分次第で変われる。
誰かもそういっていたはず。
変わるんだ。