なんなのさ、しらないよ
なんなのさ、わからない
自問自答を繰り返しても、いつも答えは返ってこない 今日もなにかループしている そのなにかさえ、分からない 分からないことだらけのこの世界は理不尽で残酷で暖かい。
文字の喧騒に紛れた
わたしの心揺らす言葉 かき集めて
左胸のポケットに そっとしまった
桜手折る 純粋な笑顔 儚さにごめんね、と 春の陽射し みどりの風 しあわせについて考える
誰かが傷つくくらいなら自分が傷つけばいいと
そんないい子にでもなろうとしたんだろうか
いつもいつも遠くから眺めて
欲しがっては自分を押さえつけた
届けたい気持ちもろくに届けようともしないで
どうでもいいなんてうそだったんだ、本当は。
どうせダメだなんて思いたくなかったんだ、本当に。
「痛っ…何すんだ糞女ぁ‼」
一瞬手が離れた。どうやら、藤が押さえられていた手を噛んだようだ。
藤は叫ぶ。
「連れてくんじゃァ無いよ!アタシは大丈夫だ‼」
包丁を深い部分まであてがう。触れた部分からは血が垂れている。
「藤!」
思わず名を呼ぶ蒼。
藤はぼそっと一言。
「…いねェ…。」
「あん?」
「…痛いねェって言ってンだよ!」
一瞬離れたその隙を、藤は見逃さない。
胸元から素早く取り出したのは――クナイだ。
はだしの唇でキスしたの
空(くう)に描いた自分の頬に
纏うのは指先だけでいいわ
ひとぬり、ふたぬり、もうひとぬり
ベールに包まれとけてとろけて
覆われてゆくわたし、
だって大人の女性だもの
小細工なんていらないわ
空なんて見たら心の小ささがわかってしまうから
虹なんて、最近見てなくて
部活の時に霧吹きをベランダへ。
無理矢理虹を作って自己満足。
でもおまえみたいだなぁと思ってやめた。