俺は人を傷つけた。俺は人を傷つけることしか知らないみたい。
人を傷つける度に泣いて後悔するけど、また違う人を傷つける。
俺に色なんていらない。
だって俺は人間の心を持ってないから。
自分の言ったことを最後まで責任取るべきだ。それができないから人を傷つける。
俺に色なんて似合わない。
溺れていく 溺れていく
あぁ心が 痛い 痛い 痛い
忘れてしまったキノウノセカイ
あのタイトルは 何だったっけな
思考の奔流に呑まれて
活字に溺れていく
病的な無我でぱらぱらり
思考と精神がばらばらり
あぁ やっぱり 心が 痛い 痛い 痛い
記憶を塗り潰して
思考を染め上げて
もう忘れられない
知識の濁流
意図が蜘蛛の巣のように
絡めとられてく自我
さぁあと一頁一頁
戻れはしないよ
一歩前進して
手を上げて
手にしたものは
小さな鍵
開けば自我は塗り替えられる
不変な自我は存在せずに
君は刻一刻と変化してしまう
進化か退化か
それはさておき……
降り続く雨に濡れないように
さりげなく傘を開いて渡す
振り向く君に届かぬように
そっと小さくさよならを
明日もきっと会えますように
儚げで、それでいて色濃くて
目を離すとどこにいたかわからないんだけど
残像だけはいつまでも消えてくれなくて
手を離すと何処かに行ってしまいそうで
そっと手を引き彼女の全てを
彼女の全てを抱きしめた