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分け入っても分け入ってもコイキング

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ことばⅡ

ねぇ今日はどんな言葉を教えてくれるの?
キミがそんなに眼を輝かせるものだから
ボクは柄にもなく饒舌になる

ねぇ世界はどうして冷たいの?
キミがそんなに哀しげな顔をするから
ボクは柄でもない嘘をつく

ねぇ嘘はどうしてあるの?
キミがそんなに真剣な眼をするものだから
ボクは柄にもなく臆病になる

ねぇどうしてあなたの笑顔は哀しいの?
キミがそんなに苦しげな顔をするから
ボクは柄でもない冗談を口に出す

ねぇもう嘘なんて吐かないで?
キミがそんなに泪を流すから
ボクは嘘が吐けなくなる

キミの為の
キミの為だけの
オーダーメイドの嘘

何時だって
とびきりの魔法をかけてきた

でも
もう無理みたいだね

ごめんね
ごめんね

嘘つきなボクなんて
許してくれなくていいから
呪ってくれて構わないから

だけど
キミの事
だれよりも
だいすきだよ

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夜の布団の中で 気まぐれ短歌

今日生きた証をリセットするように部屋の電気のスイッチをきる

明日ある幸も不幸もいっぺんに呪って眠る すやすやはらり

(頭がふわふわ、ふらふらする。そんな夜の、おかしな短歌です。)

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『月が綺麗ですね』
貴方は私にそんな事を言った

風に吹かれたら消えてしまいそうな声で
いっそのこと消えてしまえば良かったのに
どうしても消えてはくれない

どんなに微かでも貴方の声なら聞こえるから

哀しいと
心が泣き叫ぶの

貴方は、私の気持ちに気づくのかしら
『ずっと月は綺麗ですよ』

嗚呼
願わくはこの声が貴方に聞こえませんように



貴方の幸せをいつまでも願っております

例え貴方の隣にいるのが私でないとしても

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月端葦会議について6

今日も何もありません、ただ人を待つだけ。

企画内容については僕のお気に入りの中身を見てください。

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Also sprach Zarathustra

震源地に集まる野次馬じみた善意の人々
に 後ろから指を指す液晶越しの野次馬たち
世界は小さくなりすぎたみたい
無関係なふりを決め込んでいたいのに

ヒーローになりたがる人々はこれほどいるのに
世界がちっとも良くなりはしないなんて驚きだよ
世界は重くなりすぎたみたい
もはや誰にも背負えはしない

幸せの作り方すら知らないのに
もう何一つ知りたくないんだ
重くなりすぎたのは
僕の頭の方だろうか

神様の死因
スーパーマンにはなれない
実は一方通行だったよ
取り返しはつかない

赤ん坊が立てた中指
空を握り締めるこの手で
僕たちはもう
世界を変えてしまうしかない

壊せ 燃やせ 火を想え

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No title

もしもこの時間が永遠に続くのならば

ボクは夢でもいいから、キミの心に忍び込んで、確かな永遠を誓うんだ。

水の中で目を開けた時みたいに、見えない壁で覆われているキミが、とても好きだ。

きっとボクなんかが近づいていい人じゃない。それでもボクは、君が好きだ。

頭と心は一致しない。心の足取りがいつも重いね。

キミの3年を、ボクは埋められるかな。ボクの知らない3年に、ボクは耐えられるかな。

どうすればいいのかな。どうなることが正解かな。どうなったら間違いかな。

わからないけど、ボクはやっぱり。

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夏いので、

夏いので、サイダー飲みます。
そう言ったあなたのおどけた姿はもう見れない。
応援してねって
今年は言ってくれなかった。

クラス違うってつらいね。

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有と無

この世なんてそう...
なーんも知らないのが丁度いいんだ。

赤ん坊の笑顔に嘘偽りは無い。
世の中の事をなんにも知らないからさ。

僕達の笑顔はぎこちない。
世の中の事を知りすぎてしまったからさ。

表と裏。光と影。幸と辛。生と死。

何もかも知りすぎたその顔は見るに耐えないよ。

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ぽけっと

この甘苦い気持ちをポケットにしまい込んで、今日もきみにあいにいく。

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夢から冷めて

好きか嫌いかわからなくなった
そのくらい私の一部になった
眠ったふりをしていた
腫れぼったい一重まぶたに
そっと柔らかな愛を落として
部屋を出て行く
足音が速くなる
もう君はきっと帰ってこない
優しいから最後の最後に
愛を落としていく
ずるいよ、そんなの。

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無題

人は遠ざかる
分かり合えないと諦める
向き合ってもいないのに
きっと誰もが優しい気持ちを
持っているのだから
自分を閉じ込めないでよ

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不可能

私の辞書には
不可能という文字がある

なにもかも、できないことはできない
そう、割りきってた

でも、そうもいかないらしい

できない自分が嫌いなわけじゃない
ただただ
むなしいだけだ

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かつての背中

俺は親父が嫌いだ。

お袋が死んでも平然としてる
親父が大嫌いだった。

俺は親父が嫌いだ。

酒好きで、寝ぼすけで、不器用な
親父が大嫌いだった。

俺は親父が嫌いだ。
頑固で、意地っ張りで、すぐに殴る
親父が大嫌いだった。

だから死んで清々すると思ってた。

でもなぜだろう。

親父の作る不味い料理が
恋しくなるのは。

お袋の代わりにと、朝まで料理の練習をしていたのを知ったからだろうか。

あのお節介の様な小言が
聞きたくなるのはなぜだろう。

夜中にお袋の遺影の前で泣いてたのを
知ったからだろうか。

俺の為にと、
朝から晩まで働いて
起きれなくなるくらい疲れて
若くもないのに体ぼろ雑巾にして
挙げ句死んじまうなんて

本当にバカな親父だよ。
死ぬまで黙ってるなんてさ。

「バカ親父が。」
流れないと思ってたものが頬を伝う。

墓の前で大好きだった酒を
遺影と酌み交わす。

涙混じりの酒を飲んだ後の景色は
見飽きたはずなのにどこよりも綺麗に見えた。

大嫌いなバカ親父よ。

ありがとう。
アンタの息子で良かった。

滲んだ目に浮かぶかつての背中は
どこまでも遠く、輝いてた気がした。

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夜の光

これが夢なら忘れないで 恋しているのはその嘘
永遠に側にいる約束は止めて 息ができないと苦しい
側にいるのに無視しないで 特別な存在のはずなのに
あの塔まで駆け出そう 光が消えてしまう
見えなくなるから 心に目なんてないから
恋愛は気晴らしだから 嘘が欲しいから
わたしたちに傷はどこにもできない
残るのは残像 あの頃は
まだ小さかった