やさしい。
ツッコミする。
きりっとした横顔。
なで肩。
他の男子より、ちょっと小さい。
けど、ぼくより大きい。
好きなことについて一生懸命話してくれる。
そんな君が好き。
すてきなきみに
ハロウィンが終わって、
街はクリスマスに色づいて行くね
イベントの前はその色一色に染まるのに
終わってしまえば
人と街は一気に忘れ去って
次のイベントに色を変えてゆく
もう少し寂しがりたい
余韻に浸りたい
楽しかったって振り返りたい
思い出に
優しく手を差し伸べたい
テレビは都合の良いことで溢れてる
正直、綺麗すぎる
1人の「害」である人に集中砲火し
そうさせた人に見向きもしない
まるで
いじめられた人間が
先生に「お前が弱いのが悪い」と
言われているかのようだ
真実の一部を切り取って報道し
見てる人々に誤解を植え付ける
ゲストやコメンテーターは
放送コードに気を取られ
台本通りにつらつらと御託を並べる
これが今の日本のテレビだ
俺らの知りたい「本物」の真実を
なぜか晒してくれない
都合がいいなあ
多分今の日本の社会の都合の良さも
テレビなどの情報ツールによって
伝染されたんだろう...
噛み砕けそうな細くて赤い三日月を見ている
赤く正確なリズムを刻むライトが光る
高いタワーのてっぺんから
飛び降りたくなるような気持ちを
きっと僕ら抱えて生きてる
好きだ、
なんて都合のいいように使わないで
踊らされたのも出逢ったのも
必然と言う名の不可抗力
さよならとか
またね、とか
元気でねとか
そんな簡単な話じゃない
愛してる
なんて大人なふりして言ってみた
好きだよ
だけで精一杯なのに
君になら自然に
愛してる
って言えるかな
先生!ここの計算はどうやるんですか?
金曜日の放課後は私の青春
先生と2人きりの教室
夕日が手元を赤く染める
真面目だね
私の質問には
正確に
確実に
絶対に
答えてくれる
敵わないや
先生!こんな遅くまで仕事してるんだね!頑張って!
ありがとうって返してくれた
縮まっていく距離
過ぎ去っていく時間
先生の低くて優しい声が私の中で響く
いつも思うの。
先生、わたしが卒業したらもう会えなくなるの?
彼女とかいるの?
ただの生徒だった?
たくさん聞きたいことあるのに
言えない言えない
言えるわけないよ
先生、私が好きって言ったら答えをくれるの?
先生、好きです。
こっちに越して3日目の時。
だいぶ部屋が片付いたから近所を散策してると
雰囲気のある喫茶店にたどり着いた。
ドアを開けると鳴り響く鐘の音。
それに気づいた店主がメガネ越しに僕を見つめる
70代くらいの痩せた老人。頭は綺麗な白髪。
それが僕の第一印象。
店内を見渡す僕にいらっしゃいと細い声で言ってすぐ珈琲をひくためうつむいた。
何か注文しなければ。そう思いメニューを見つめる。とりあえず店内で1番安い珈琲を注文する。
珈琲を知らない僕でも解る。ここの珈琲は昔ながらの方法でつくってる。
暫くするとカチャカチャと音をたて僕の前に珈琲カップを差し出す。ひと口飲む。思いのほかに苦い。何の意地なのかブラックが飲めないのかと思われたくないから平気そうな顔を意識した。
そして暫く僕が珈琲と格闘してると今にもパンから飛び出そうな程の量のタマゴを挟んだサンドイッチが出てきた。
驚いて店主の顔を見ると店主は笑っていた。
「おめー最近こっちに来たろ?見ねー顔だ。
ここ近くの大学生とみた。若けーうちはたんと食いな」
とうつむいて珈琲をひきながら僕に言う。
僕は嬉しくてすぐにかぶりつく。タマゴは皿にポトポトと落ちていく。
美味しすぎたサンドイッチ。また明日も来るよとそう言って勘定を済ます。
サンドイッチの衝撃的美味さと
それの代金をしっかりとられたことは
いつまで経っても忘れないだろう。
闇夜がそっと忍びこんで
空になったカーテンをさっとなぜる
狂ったように踊りながらも
そこは空っぽな宇宙
木々も 貝がらも 風でさえも思い出させてしまう
忘れる方法を教えて
同じ旋律を浮かべるには どうしたらいいの?
その瞳の黒にうつるには どんな代償をはらえばいいの?
はっきりとわかる この曲はまだ始まったばかりと
あなたとわたし ふたりきりで踊るさだめなら
いつかきっと また会える