君に魔法をかけられた
これまで一度もかけられたことのない魔法を
君に呪いをかけられた
これから一生、君以外を愛せなくなる呪いを
朝
練習をする我らだが
冷えてきたこの季節
しかし我は肌を出す
わけは大したものじゃない
しかし放っておけない
奴らと差をつけるため
小さな抵抗だと
こちらだけが意識していると
分かっている
分かっているのだが
勝ちたいと
少しでもいいから
勝ちたいと
負けっぱなしじゃ終われない
そんな性分が
戦いを起こす
そんなもの無駄だと分かっているのだが…
あの頃他の人達が下さった
お気に入りの あの詩も
横っ面を張られた あの言葉も
全てを忘れ置いて
私は大人になってゆくの?
振り返りを禁じられたくらいで
大事なものを大事なものから
ほろほろと落としてしまうような
そんなちっぽけな掌で
大人の私は何を掴もうというの?
何か起きる理由がないとダメなのか
何か生きる理由がないとダメなのか
雪が降り積もる冬の朝 そんな事 思った
人生とは めんどくさい事の連続だ
それでも尚 生きる事は楽しいと 心は知っているのだ
ただ時々それを 忘れてしまうのだ
冬は必ず春となる
そんな当たり前の事
道に迷ったりつまずいたり
それでも尚 それでも尚…
そんな 当たり前の事
人魚がいた。女の人魚だ。男の人魚というのはいるのだろうか。そりゃいるのだろう。なにかで見たことがあるような気がするが、印象にない。男の人魚なんてあまり絵にならんな。
とにかく女の人魚がいた。人魚の仕事は昼は美容室、夜はキャバクラ。人魚は自分の店(もちろん美容室のほう)を持つのが夢なのだ。忙しくて恋愛する暇などない。今日は久々の休日。
月の光を浴びながら波に揺られていると、でかい客船が近づいてくる。デッキから、男が海に飛び込む。悲鳴があがる、かと思いきや誰もかまう者はなく。客船は行ってしまう。
人魚は仕方なく、男を助ける。いい男だな、と思ったが、恋に落ちたりはしない。人魚は忙しいのだ。
波打ちぎわ、夏の太陽に照らされて、男は目覚める。立ち上がり、二日酔いの頭を抱え、よろよろと歩き出す。独身さよならパーティーでやりすぎてしまったことを悔やみながら。
きみと会った日に近づいた 夜の公園の灯りとか 非常階段の喫煙所とか きみが見てた景色に立ってみたい 気づけないままの生活とか ならべてみた言葉とか。 叶わないことが多すぎて 望むことを忘れてしまうよ でもそんなんじゃない 伝えたいことがありすぎて いっそ噤んでしまえばって思った でもそんなんじゃない。 逆らわない朝があって それでもういい それでもういい。 語りはしない声だって それでもういい もういいんだ。 まだ夢を見るよ。
貴方の記憶の片隅に私が居ればいいなぁ
最初は小さかった欲も、段々と大きくなっていく
終いには貴方を独占したいと思う私が居た
好きな場所はどこですか?
好きな時間はいつですか?
好きな食べ物は何ですか?
これから出会う大切なあなたに
聞いてみたいな。
早く会いたいな。いっぱい話したいな。