1gの不安もない朝を最後に迎えたのは
いつだろう
中学生の頃のあの夏か
それとも小学生までさかのぼるか
小テストの不安も
満員電車のムんとした空気も
太陽が沈むよりも帰宅が遅くなる事も
寝癖を直さなければいけない事も
何の憂鬱も不安もない朝
チェックメイトの数手前
輪廻を意識し出した僕に
1個だけ願いがあるとすれば
凡庸な僕を愛してくれたあの子についての
凡庸な記憶だけはこの身に纏わせてくれないか
懐かしいあの味をどうか覚えたままでいさせて
目指してるの、見てたから
合格してほしいな
なんて、
みんなが君に想ってるかしら
いつかは変われるから、変わりたくなくても変わってしまうから、今できることをやる
醜態をこれでもかと晒してきた
嘘を必要以上についてきた
くそったれ、と空に呟けば
理性が、それはお前だろ、と返した
痛みを甘さで中和できるものか
無に帰することなどできるものか