待ち望んだ花火大会の日
僕等は土砂降りの雨に打たれた
雨宿りに僕等は駆けた
シートの上、僕が買っておいたペットボトルは
人数分、でも飲まれる事も無く
雨に降られて、雨に塗られて
やがて解散した後
中身の詰まったペットボトルは
時間が経った所で悪戯に冷たくて
僕の心までを、ゆっくり冷やした
「怖がらないでいいのよ
誰だって最初は怖いんですもの
大丈夫よ
目を開けて
ちゃんと見て
ほら、こんなに素敵でしょう?
あなたの瞳に映る世界は
こんなにも青く澄んで美しい
その青を汚してはいけないよ」
他人に羨んではいけない
他人に嫉妬してはいけない
さぁ、この惨たらしい世界を
両手を広げて受け入れようではないか
どうせ光や希望、そんなものは
人間が創造した綺麗事に過ぎないのだから
画面の上の君のアドレス
昨日言ってしまった言葉が
わたしの胸を刺す
「言い過ぎた」と思った時には
もう遅くて
思ってもない言葉がズバズバと口から出ては私は後悔した
なんども指で「ごめんね」と打っては消す…
私はいつから相手の目を見て
この声で「ごめんなさい」と言えなくなってしまったのだろう
私はいつから相手の目を見て話さなくなったんだろう
私はいつから、いつから
だめだ、
今から行こう
君のところへ
目を見て言おう
「ごめんね、言い過ぎた」って
許してもらえなくてもいいや
いいから、この声で、きちんと言おう。
会えない時間が余計にもどかしくて
あなたからの連絡が来る度に嬉しくて
似た者同士な私たち
でも好きだとは言えないの…
私には大切な人がいる
そしてあなたにも大切な人がいる
割りきった関係でいよう。
そう思っているのに苦しくて切なくなる
同い年だったらよかったのにね…