表示件数
2

無題

腰まで伸ばした黒髪を
刈り尽くした深夜2時
3時間掛けて
家中のフリルとレースを捨てた
タンクトップに革ジャンを羽織って
日の出まで1時間を切った国道へ飛び出す

スキニーとスニーカーなら
こんなに速く走れると知った

1

会いたい

夕焼けから夜の空になっていくのを見てただけ

なのに君のことを思い出して

今日は祝日だから会えないのに。

いつもの金曜日だったら学校で会える

彼は塾で勉強でもしてるのかな。

どんどん彼で私の頭はいっぱいになった

なぜか涙が溢れた

流れた涙は誰も拭わず

静かに床を濡らした

君は今、誰を思ってますか。


4

オンガク

手をさしのべてくれない音楽に
僕は手をさしのべた

0と1でできた空しさの塊に
僕は手をさしのべた

歌詞を描いて曲を描いて
青春からは程遠いノート達10冊握りしめ

そこまでして誰かから認められたいのではあるが
手段を間違えている

誰も見たことないじゃんこのノート

って気が付いたんだけど止められないんだ

0

大好きで大切な

大好きな人
大好きな場所
大好きなもの
大好きな言葉
大好きな時間

大好きだからこそ守ってやろうと思える

大切な人
大切な場所
大切なもの
大切な言葉
大切な時間

失くしてしまったとき
罪悪感や失望感に襲われるのは
自分が「守ってやる」って
思えたからなのかな

そして
こんなに幸せなのは
大好きな何かがあるから なのかな

0

試合

永遠のライバル
「リョウカ」との試合

今まで積んできた稽古
先生、先輩方から受け継いだ技

リョウカとは小さい頃から互角
勝ったり負けたり
もらってるお小遣いだって同じ

緊張がはしる

手を胸の前に持ってきて
ルーティンして

「押忍!」
「押忍!」

くらえ!私の渾身の一撃!!

0

満ち足りすぎている。

何一つ不自由のない
何一つ不満の持てない
世界。
その中でいっちょまえに
落ち込んでいる
私。

なんだか
ずれている。