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断捨離。

あぁ、こんな所にいたのね
あの日に忘れた感情も、心も、季節も。

でももうお別れ
さよならは初めましてと似てるのね

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詩織⑥

「泣かないで」じゃなくて

「泣いてもいいよ 抱きしめておいてあげるから」 って言われたかったのに

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この残酷な世界で

この残酷な世界で
キミをさらって、さぁ踊ろう
三日月の夜にキミと語り明かそう
笑って、飲んで、夜を明かそう
俺がキミの盾となろう
俺がキミの矛となろう
俺がキミの鏡となろう
キミが進む道は険しいだろう
だから、何度だってキミをさらっていく
キミが倒れるまで戦おうとするキミを少しだけでも止めるため
止まりきらないも知ってるから。
だから、この残酷な世界で
キミをさらってく

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行動

今日はいない
明日はいるかな

会えなければ会えないだけの
想いが募るだけ

会えたら会えた分だけの
想いを伝えることもなく
ただ刻が過ぎていくのを待つだけ

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小さな幸せ

夜明け前に 起き出す
カーテンと窓を開けて
透明な空に手を差し伸べる
昨日から降っていた雨は
朝になると止んでいた
澄んだ空気を吸い込み
数年前の某人気アニメ映画のごとく
水溜りに映る空は
果てしなく美しい

神棚に置いてある榊の水と
お供えの水を入れ替える
今日一日頑張ります、と祈る
今日も朝日が昇る
冷たい水で顔を洗い
化粧水と乳液を伸ばす
起き抜けの白湯を飲むと
新聞を広げた
母が起きて来る頃
机に座り 集中モード
予習する間 シャーペンの音が響いていた
静かな部屋 世界に私しかいない感覚

服に着替え 外に出る
小鳥のさえずりが耳に心地よい
ゆっくりと走り出す
時折休憩を挟みつつ
ポエムを頭に思い浮かべた
中継地点は自動販売機
スポーツドリンクを喉に流し込み
朝風に吹かれつつ
君はまだ布団の中かな
…なんて考えた

帰ったらブラウスに手を伸ばす
体操服のズボンを穿き
靴下を履いて
カッターシャツを身につけ
ブレザーを身に纏い
ハンカチとティッシュ
そしてお守りをポケットに入れた

毎日同じ朝食メニュー
食後は基本ブラックコーヒーだけど
私は朝の飲み物は浮気性
レモンウォーターや牛乳
その日の体調に合わせて
その日の気分に合わせて選んでいる

リュックに予習した教科書やノート
その他諸々を詰め
歯を磨いて大きな鏡の前で微笑む
今日も早めに登校
ドアを開け 家族に元気に呼びかける
これが最後の挨拶になってもいいように
「行ってきます!」
自転車を出し 今日も踏み込んだペダル

そして今日も待っている
寝ぼすけな君に
「おはよう」を言うために

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頭と目と心

自分が感じたこと、考えたことを言葉にしてみると、薄っぺらく、あの時感じた熱さがなくなってしまうことがよくある。

いやよね
自分の語彙力の無さと言葉の弱さが。

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雨上がり即興詩。

どちらを向いても眩しくて風だけが冷たい雨上がり、女声ばかりが聴きたくてこないだ洗濯したばかりのイヤフォンをぶら下げている。
陽の色と影の色、北風と窓ガラス。いつものサングラスが少しだけ窮屈で、首の後ろでカイロが熱いのが小さな幸せだと思った。

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15

俺まだ15なんすよ、
舐めてもらったら困ります
まだまだこれからなんでもできるし
なんにでもなれるんすわ、
だから舐めないでもらっていっすか?
お前らみたいなつまんない人間にはなんねえ、絶対に
わかったか?
お前らのことここに置いていって
俺はもっと先に行く
それでいっすよね?
お前ら大人が置いてきた夢を
俺は叶えてみせる
だから見といてくださいよ?
俺が夢叶えた時は真っ先に報告するんで、
花束とケーキ持ってきてくださいよ
俺が、もし、もし、もし、っすよ?まじでもしもの話で、もし夢叶えられなかったとしたら、
そんときは笑っていっすよ
お前は所詮若さだけだったんだって、
自分が夢を捨てたことがいかに現実的で素晴らしかったか語っていいっすよ
でも絶対そんなことさせないっすから
絶対後悔なんてさせませんから
だからそこのお姉さん、俺についてきてくれないすか?

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無題

小春日和の高い空
刷毛で伸ばした綿の雲
澄み始めた柔い空気を泳ぐ
金髪碧眼の少年

それは哀しみの情景であったか
それとも門出であったのか
神の違う私の目では定かじゃないが

赤い唇は満足気であった
両眼の泉は静謐を湛え
その前では喜怒哀楽など
取るには足らぬ

朧めいて脆い空
囀る小鳥の朝の歌
木のてっぺんで目を覚ました
金髪碧眼の少年

それはあの少年であるのか
それとも別の少年であるのか
神の違う私の目では定かじゃないが

赤い頬には生気が満ちていた
両眼の泉は朝日に煌めき
その前では何者であるかなど
取るには足らぬ

少年を頭に乗せた
がっしりと太い木だけが
立ち続ける彼だけが
この世の全てを その瞳に映している

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詩織⑤

お元気ですか 今日 新しい恋人ができました

あなたよりも幸せにします あなたよりも幸せにしてもらいます

なんて考えてしまうから いつまでもわたしは幸せになれない

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.

世界中でこんなに

たくさんの人がいるのに

あなたしか映らなくて

あなたじゃなきゃダメなんだって

それくらい思っているよ

気づいて

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.

好きだとか

愛してだるとか

言ってほしい訳じゃない

恋人になれなくたっていいの

ただ隣にいてくれれば

それでよかったの

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No title

愛の言葉はくれなくていいから
お願い 今だけ名前を呼んで

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自習室、ピンクのカーテンが揺れて

教室、ひらり、カーテンがゆれる、あの娘の香り
ピンク色、ふわり、つつまれて、うつむく君は天使

魔法が解けてしまえば、傷は深くなるだけ
欲しがりなあたしに残るのは、涙の跡、重い身体がひとつ

もしも夢が叶うのなら、命も惜しくないわ
一度だけ、手を繋いで、そのためにあたし生まれたの

恋は夕暮れの雲の上に
愛は永遠の夢の中に、消える