時には彷徨い
悩んだっていい
嘆いて放ってしまっても
だれも責めるものはいないから
安心していいんだよ
そう言ってくれた君の横顔は
いつもよりたくましく見えました
人混みが嫌いな君でも、
車のフロントガラスに乗った花びらを眺めて
「ずっと春ならいいのに」って
寂しそうに笑うのね
低く唸るエンジン音に
飛ばされそうなさくらを眺める横顔を
夢の中でなぞる
どこでもドアがあれば良いのにね
気持ちは距離を超えるなんて嘘っぱちよ
週末だけじゃ足りないわ
同じシャンプーの匂いの中で
理由もなく一緒にいたいの
わたしのこころを
ゆらゆらゆらす
君はまるではるかぜのようで、
ありふれた言葉を積み上げて
アイノコトバを造り上げろ
偽造アイデンティティならば
セカイはもっと美しくなる
スライドする速度では
人のココロは読み取れない
呆れるくらい単純で巨大な
恐ろしいほど複雑で縮小した
コトバが捨てるほどある世界には
私はきっと、飽きてしまえる
時計は何があっても
一定のはやさで永久的に
時を刻んでいく
刻めば刻むほど
君と会えなくなった時間が長くなり
君の中の私が薄れていく
どんなに
やめて!止まって!
と叫んでも
何も聞かずに時計は刻む
なんと儚いことでしょう
笑いあう暇もない毎日で
すれ違う誰かにも優しくなれなくなった
一睡するのも惜しくて
夢をみたりする余裕もなくなった
満員電車に押し潰されて
鼻歌の旋律さえも忘れてしまった
でもおい
思い出せよ
酸素も輝いてたあの頃
でもおい
思い出せよ
ツツジを吸って歩いたあの頃
効かないクスリ
白衣の悪魔
おいてけぼりにしてやろう
笑ってくれよ
ぼくの太陽