一気飲みなんて突然どうしたの、
案の定 渋い顔
ころころと喉をならす君も
かわいい
と言ってしまう僕と違って
君は僕の全肯定なんてしないで、
そうじゃないも言ってくれるたいせつなひとなのです
たかが365日のうちの1日。
俺も誰かも代わり映えのない日常を過ごす。
でも、あなたにとっては大切な1日。
あなたがこの世に生を受けてくれた日。
心から、おめでとう。
生まれてくれて、生きてくれて、ありがとう。
飲む前 抑えて 気持ちも
溢れないように。
また、遊ぼう、
手を繋いで 歩いていた 橋の入り口
7月の向こう側。
2つの ビン。
私の青春が動き出した日。
みんなの青春が思い出した日。
待っていた。
衝撃を受けたあの日から、
ガチャっ……ガタゴト……パタン
――結局ね、私と君が違うように
かたん……からんころん……
――愛って、人個人で定義が違うでしょ
プシュッ……コトコト…シュワァ……
――でも私にとってはもう、難しい定義なんてどうでもいいの
…………………………からん……
ん、サイダー飲む?
炎天下の下、炭酸がはじける
割れ目を飛び越えて
瞳が一つになってしまっても
何も彫られていない石版を掲げて
傷だらけのくにで
けだものと呼ばれても
意味なんて飛び越して
貴方たちは戻ってきてくれたんだね
僕はクソ野郎で ひどいバカのまんまだけど
とてもうれしいよ
ありがとう、お帰りなさい
たくさんの理想を諦め続けて
背をむけて
踏みつけても
その理想を願ったことは、
希望への思いていうものはたとえかすかでも
消えない
炭酸飲料なんか大嫌いだった
しゅわっとして、ただ甘いだけのあの味が
でも君が美味しそうに
冷えたサイダーを飲むから
僕はそれに影響されて
君の隣で冷えたサイダーを
何でだろう 嫌いなはずなのに
初めてサイダーをおいしく感じた
君は相変わらず美味しそうにサイダーを飲む
たぶん、僕は
その横顔が
好きだった
嫌いなものをおいしく感じたのも、
きっとその相乗効果だろう
そんなことなんて、君は気づかないだろう
僕は君に、
ひっそり惹かれていることに。