屋上のフェンスを越えて、端っこに立ったまま、フジサキ・サエコは言った。
「あたしね、誰もやってないことやろって思ってたんだ」
「ふぅん」
「でも、そんなのムリ」
「なんで」
「世界一周も宇宙旅行も殺人も自殺もぜーんぶ誰かがやってる。二番煎じ」
「だからそこから飛び降りようとしてるの?」
「そんな感じかな」
「早く戻ってきなよ」
「いやでーす。生きる希望もないし」
「希望がないから死ぬの?」
「人間は希望なしじゃ生きてけないの」
「ふぅん」
「あんたも、人が死ぬとこ見たくなかったらさっさとどっか行きなよ」
「あるよ」
「え?」
「誰にもやってないこと、あるよ」
「なによ、言ってみて」
「君が生きること」
「意味わかんないけど」
「どんな景色も、君の目では誰も見てない。どんな事件も、君の手では起こってない。それに君は長ーい歴史のなかで、たった1人しか生まれてない。つまりさ、君は今まで、誰もやってなかったことしかしてなかったんだよ。それ、ここで終わりにするの?」
フジサキ・サエコは黙ったまんまだった。
紫の髪なら悪魔
緑の髪なら大体馬鹿だ
アヴァンギャルドにキメた東の魔女
もっと尖って刺さってドンジャラホイ
動かない脚なら斬るのも可
可愛いだけでも世渡り可能
エリ・エリ・レマ・サバクタニ
もっとざらついてよねBABY
見捨ててミステリィ
インサイダーク、心配だな。
からっからじゃない。
知っててシンパシィ
心外だなぁ、そんなこと言っちゃ
からっきしダメじゃん。
金のバッグならセレブリティ
しどろがもどろでもうアカンわ
アヴァンギャルドで焦れったい、ああ死にたい。
もっと鋭利に、エイリアンズ
沈めてヒステリック
もう何にも覚えてないよ。ごめんな。
さっぱりわからん。
人生でバカやって
死んでからは真面目にやります
って嘘じゃん。わかります?
もうどんな言葉並べたって
高級か低価格かなんてわからんだろ
紫の髪なら悪魔
緑の髪なら大体馬鹿だ
それくらいはバカな僕だってわかるよ
見捨ててミステリィ
インサイダーク、心配だな。
からっからじゃない。
知っててシンパシィ
心外だなぁ、そんなこと言っちゃ
からっきしダメじゃん。
一生懸命ってすてき。
自分のことが大好きな人が大好きって
思える自分が一番愛おしい。大好き。