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3行ポエム

天才だって、努力してないわけじゃない。頑張って初めて、その才能が開花して、それに気づく。そう思うな。そう思いたいな。

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LOST MEMORIES CⅢⅩⅥ

もうふたりは口を開くことができなかった。
「入り口作るには……ここからならレイかスティールが声届くかな……。エレンに来てもらいたいけど……参謀が戦線離脱は痛いよね……。」
壁から中央をのぞき見るジュリアは、ぶつぶつとひとり呟く。
出てくるのは知らない名ばかり。
そうかと思えば。
「ああもう!チャールズのバカ!ジュリアにこういうの向いてないの知ってるくせに!」
急に叫んだと思ったら、振り返りだき抱えられる。
「とりあえず行こ。」
頷くしか選択肢はなかった。
「ちゃんとつかまってて。」
さっきよりもだいぶ速い。そして、もはや壁づたいではなく、直線的に進む。中央に近づくのは避けられない。
不安を抱きながら、ジュリアの細い首に手を回し抱きつく。
中央へ近付いている。子どもふたりにも何が起こっているのか、その一部を垣間見ることができた。
大きな狐。想像通りといえばその通りなのだが、黄金色の毛並みは目を奪われるくらい美しかった。これだけ暴れていながら、一切のくすみがない。そして、燃えるような赤い眼からは、遠くにいながらもあてられるような怒りが伝わる。しかしその声は、痛いくらい悲しみに満ち溢れていて。
一体、何に怒っているのだろう。何が、悲しいのだろう。
横ではジュリアが大きく息を吸った。
いっしゅん息を止めて吐き出したそれは、
「チャールズのバカー!!」
この台詞を聞くのは2回目だった。

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Girl in Summer

さよなら かき消して午前三時
振り返らないムーンライト
自由落下に抗うきみの目の色
静かに落ちてゆくこころ さざめき
カウントダウンはいらない

ミモレ丈のスカートが揺れた
夜の海に惹かれるなんて陳腐だね
ミモレ丈のスカートが揺れた
使い捨ての感情に名前なんてつけない
ミモレ丈のスカートが揺れて
ミモレ丈のスカートが揺れて
きみは知らない街を駆け抜けてゆく
夜明け前のうた さよなら

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永遠

明日もずっと続くと思ったらそうじゃない

永遠なんてどこにもないんだ

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青春

嫌なことから
逃げ出したい
けど
それ以上に
好きなことに
精一杯なのだ

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低音

 台風が横切り、涼しくなった。夕方、目覚めると、わたしは蛙になっていた。とりあえず、けろけろ、と鳴いてみた。わたしの鳴き声は低く、いい声だった。調子に乗って、けろけろ、けろけろ、鳴いていると、雌の蛙が近づいてきた。雌の蛙はわたしよりはるかに大きく、少し、恐怖を覚えた。わたしは雌の背中に乗り、産卵を手伝った。手伝ううち、わたしの身体は雌の背中にめり込んでゆき、最終的に目だけを出す格好になった。産卵を終え、じっとしている雌をねらって蛇が近づいてきたのだけれど、雌はじっとしたままで、一体化して動けないわたしは雌と一緒に、のみ込まれた。
 気づいたら、バツイチ子持ちと暮らしていた。男の子が二人。上は高一、下は中一。
 しばらくして、財布のひもは、嫁──入籍していないから法的には嫁ではないが──が握ることになった。こづかい制になったのだ。わたしひとりでの外食は禁止。社員食堂も利用してはいけないと言われ、弁当と水筒を持たされた。身体に悪いからジュースは禁止。もっとも毎日ジュースを飲むようなぜいたくができるほどの金は渡されていなかった。こづかいを切りつめ、たまに会社帰りにコンビニで買って飲むビールがしみた。
 下の子どもが大学を卒業するころ、ガンが見つかった。末期だった。わたしは半年後に死んだ。
 わたしの遺骨を墓に納めると、嫁は墓にすがり、泣いた。後追い自殺でもしそうなぐらいに号泣していたが、さんざん泣いたらすっきりしてしまったらしく、以来、嫁の顔は見ていない。

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夜に

こんな深夜に
起きてるのは夏休みだから。
夏の独特の高揚感に浸って
明日も休みだぁって余裕かまして
今日は何をしようか。

そうだね、時には悲しい歌でも聞きながら
あの人とのトーク画面でも眺めていようか。


よろしく、から、OKしてくれてありがとう、
これから宜しくね、こちらこそよろしくね、
どこか遊びに行こう、どこがいい?、
楽しかったね、うん、またいこうね、
大好きだよ、俺の方が大好きだよ、
なんか違うなぁって、...別れようか、
ごめんね、ありがとう、ありがとう、まで。


最後まで読み終わるのに、
いったい何時間かかるだろうね。
朝日が顔を出す頃には、大会頑張ってね、までぐらい読めるかな、なんて考えるけど。
きっと途中で悲しくなって、涙が出てきて、
泣き疲れて、いつの間にか寝てるんだろうな。

前に進める日は、いつくるんだろうね。

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太陽3

太陽が

沈んでしまったら

雑草はどうやって生きていけばいい?

お願いだから

無理しないで

沈まないで。

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おいだき

ぬるくなった浴槽にひとり
憂鬱なまま独りよがり
冷えきった関係をもう一度
温め直そうなんてそんなこと
思いもしない思いたくない
無駄な熱を使いたくない
いっそこのつめたいココロとカラダのまんま
くたばっちまえばいいのかな


くしゃみをしたらワタシのバスタイムも終わり
風邪を引いちゃうあがらなきゃ

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夏は嫌いだ。大嫌い。

ひとつ年上の君
横に並べることはないって
わかってるよ
君を好きになってからずっと
わかってたことさ

でも今年の私は
去年の君に並んだんだ

まだ鮮明に思い出せる
去年のこと
やっとわかる君の気持ち
やっとわかる私の愚かさ幼さ

いつもそうさ
いつだって私は追いかけている

追い付けないのが好きなんだ
追いかけるのが好きなんだ

もちろん
今も好き